第10話
···大小川帝国帝都····
帝都の中心には、琵琶湖ほどの人工湖があり、そこには巨大な要塞がそびえ立っている。無論健治が召喚したものだが、他の要塞がその辺の犬小屋に見えるといっても過言ではない。
現在、皇室では、会議が行われていた。
「皆、よく集まってくれた。本日集まってくれたのは他でもない、対外政策についてだ。」
「おお、ついに皇帝陛下も決心してくれましたか。」
「ああ、このまま国内生産にのみ注力しては皆が暇をもて余すだろうからなw」
『w』
「さて、対外政策だが具体的にはどうする?」
「えー、人工衛星にてこの世界の軍を見てみましたが、正直いってゴミです。我が帝国に勝てるような軍隊はおりませんでした。砲艦外交でも行けるでしょう。ただ、我らが帝国の面子は少々問題になりますね。陛下のモットーに反しますから」
「そうだな、大木補佐官。よくわかってるじゃないか。面倒な宗教国家でも露骨に敵対しない限りは紳士的に、だ。」
「そうですね。では次の議題ですg···」
「突然すみません!」
「何事か!」
「露西亜島に損傷の激しい帆船が漂流、座礁しているとのことです!」
露西亜島とは帝国の北にあるロシアを佐渡島程に小さくした島である。もちろん健治によって召喚されたあと、いつもの800ミリ列車砲や600ミリ自走臼砲などで要塞化された島である。もちろんそこにはT-34/85·T-34/75、kv-2、ツァーリタンク、etc...の部隊が常駐している。
『帆船?どこのだ!?』
「帆船の艦長によると、ルシア王国からきたと···」
「ルシア王国?···知らんな。」
「何でも我が帝国の北へ数百キロ北にあるということですが···」
「ああ。あれか。」
健治は人工衛星の情報で北の方にいくつか国家があることは知っていた。
「で、その帆船の艦長はなんと?」
「港に帆船を停泊させたところ、我が帝国の様子に驚いており、陛下と話がしたいと···」
「うーむ···。皆の衆、どうするべきだと思う?」
「うーむ···ここで話し合ってもなにかわかるわけでもないので、とりあえず話を聞いてみるというのはどうでしょう?」
「大木補佐官のいうとおり、人工衛星は情報ではそのルシア王国とやらは精々中世ヨーロッパ程度の文明のようです。我が帝国を見た以上いきなり戦争を吹っ掛けようということもないでしょう。」
「うん、じゃあその帆船の艦長と話し合う方向でいいな?」
「異議無し。」
「同じく。」
「賛成です。」
「右に同じ。」
「じゃあ話し合ってみますか。」
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