「きーさん」と「きさん」

 「きーさん」は日本語の二人称に相手を敬う言い方があまりなく、初対面だとどう呼んでいいか分からないので試しに作ってみた私の造語だったが、なんと北九州の方言で「きさん」というのは実在することを知った。

 そもそも「貴様」は字面は丁寧なのに全く尊敬語ではないという矛盾を抱えている。


Goo辞書によると、


「中世末から近世中期までは文字通り尊敬の意を含んで用いられたが、それ以降はしだいに尊敬の意は薄れ、近世後期には現代とほぼ同様に用いられるようになった。」


 とある。


 昔、スタジオジブリの「コクリコ坂から」という映画で、同級生同士で「おい、貴様」と呼び合っているのを見たことがあるが、おそらく軍隊で使われていくうちに意味が現代の用法のようにシフトしていったのでは、と推測する。

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