第9話 遊びに行く朝
朝・・・か。眠いな。もっと寝てたい。おふとぅんと結婚したい。今日なにかあったっけ。そう思いつつ俺はソシャゲのログボを貰うため、スマホを起動する。
「・・・なんで電話の着歴が来てるんだ?」
こんな朝っぱらから来てるなんてどこの馬鹿だ。そう思いつつ俺は誰からか確認した。
「えっと、小雪?あー昨日交換したんだっけ・・・何か忘れてるような・・・あっ」
そう言えば今日は遊びに行くんだった。
「え!今何時だ!?やばい!電話あったということは遅刻か!?」
時刻・・・9時。ギリギリ間に合うか間に合わないかの時刻である。すぐに出ればだが。
「あ、死んだわ俺」
俺はそう言いつつ、すぐに向かう準備をした。
すまない。ほんとうにすまない。
メールを送る暇がないので電車に乗って一息ついてから送ろうと考え、俺は駅まで走る。それはもう馬が草原を疾駆する様だ。
「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!ヒヒーン!!!」
道行く人から変な目で見られた。悲しい。
モウスグデンシャマイリマス。キイロイセンノマエデオマチクダサイ。
やっべもうすぐ来る。俺はギアをあげた。
カケコミジョウシャハオヤメクダサイ。
電車の目の前で俺は駆け込む。そして足元が滑った。
「あっ」
ズサァー
俺はサッカーでゴールを決めた人みたいに両膝から滑った。
プァァァァァァァ
電車が行ってしまった。そして周りから笑い声が聞こえる。
「・・・神は死んだ」
俺はそう言い、落ち込みつつ、小雪に少し遅刻する旨を書いたメールを送った。
なんて日だ!
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