第33話 知らない道

 歩いていたらふだん通らない道に来た。

 方角で考えれば知っている道に出るはずと思って進んでゆく。

 丘の上から斜面にかけて住宅地になっているところだ。


 突然、神様の大きな銅像が見えてきた。

「えびす様だ」

 とその時は思ったけれど、考えてみれば海産物をお持ちではないし、帽子の形からしても大黒様だと思う。

 こちら側を向いて笑って手招きするポーズだった。しっかりと見開かれた黒々とした目が少し怖い。


 引き返した。

 やがて知っている道に出た。


 この夢の中ではしばらく日が経っていた。

 べつの日に青砥駅の近くに用があり、知らない道を歩いて、目的地が途中まで同じらしいツアー旅行の団体に勝手について行ったりした。


 

 








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