第25話 コネクトクロエ

 高校生くらいの子供になっていた。

 夢の中で漫画雑誌を読みゲームをした。

「コネクトクロエ」(※)という漫画が好きな雰囲気。日常エッセイ漫画のようでいて時々不思議なことが起きる。主人公も作者も作品タイトルと同名。


 その後、学校の施設に集められ、クラス全員が新作ゲームのモニターをすることになった。スマホで遊べるが周辺機器を組み合わせるとVRゲームにもなる。その機器と説明書も配られ、皆で同じスマホゲームを一斉に始めた。

 周辺機器を使うかどうかは自由で、私はこの時は使わなかった。

 知っているものではグラブルに近い?

 ひとしきりプレイして休憩時間。


 刀剣乱舞のキャラが何故かコラボみたいに登場するらしい。

「乱雑な部屋だけど私の通り道は長谷部がキレイにしてくれる」

と話す女子がいて、圧切長谷部はがんばってるなぁ、羨ましいなぁと思った。


 夢の中で寝て起きた。昨日配られた冊子や機器の袋がまだあること、袋は3つあり、うち2つに同じタイトルが書いてあることから、

「昨日のアレは夢ではなかったんだな」

と思った。

 ゲームの続きをしようとしたら、いつのまにかVR機器に繋がっていて、フルダイブ型のアクションホラーに変わっていた。


 「現実」の風景が取り入れられ、チュートリアルの舞台は昨日集まった施設だった。

 階段を登ってゆくと、何階かの踊り場にホラーなクリーチャーどもが、コンビニ前に屯する不良のごとく密集していた。みんな人間をベースにしたと分かる姿なのが恐ろしくも物哀しかった。そしてだいたい元は白人男性っぽい。昨日はグラブルに似ているなどと言ったが、これは洋ゲーだったのか。


 私の隣には通り道を掃除してくれる長谷部はいなかった。

 しかし腰には擬人化されていない圧切長谷部と村正の脇差の二本差し! ……なんて事にもなっていなかった。

 「いや、でもゲームなんだから階段とかでパルクールしながら拳で道を拓けないかしら」と一瞬思ったが、そうはならないことも、ここに来るまでの全く現実的な体の動きの重さで分かっていた。万事休す。

 頭が上下逆さについている大男が近づいてきたところで心が折れてゲームをやめた。


 ほんとうに目が覚めた。


 いつかこの夢の続きを見るときは刀の錆にしてやるからな!



(了)



※「コネクトクロエ」という固有名は実際にあるのではないかと検索してみたら、プリンセスコネクトというゲームにクロエという美少女キャラクターが登場するのが分かった。


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