ずっと…… 14



「でも…藍に出会ってから、オレ、変わったんです。 確かに、過去には……ありました…。 でも、今は、少しずつだけど、乗り越えて、前を向いて進み始めてます。

だから、もう少しだけ、オレに猶予を下さい。 藍に見合う男に変わって見せます!」


「愛…」


「うん。それ聞いて安心した」


「…へ?……安心…?」


「実は、愛さんに何があったのか訊きたかったんだ。また、地雷踏んじゃう前に_と、思ってね」


「それ…だけ?」


「そう。…それだけ。別れろなんて言わないよ」



……ょ……良かったぁ……


ホッとしたと同時に、身体中の力が急に抜けたような感覚になった。


気づかないうちに、気ぃ張ってたんだな。 



「藍君に訊いても良かったんだけど、例え恋人でも、本人が居ないときに、愛の話はしたくない_て、言われてね。 で、まあ、直接訊くことになったんだけど。 愛さんを傷つける事は言わない_の、条件付きでね」

と、苦笑いを浮かべた。


「でも、訊かなくても良さそうだね。前向きな気持ちでいるみたいだし」


「はい」

と、元気に返事をすると優しい笑顔を浮かべてくれた。



「ところで、足、崩していい? 限界」

 


自然と3人、顔を見合わせて吹き出してしまった。

揃って足を崩しながら、みんな緊張してたんだな。なんて、思った。


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