決意 2


「紫津木?」


「ん?…あ…ごめん。」



身体を離し立ち上がった。



「風呂入れてくるから、少し寝てろ。」



如月を横にし、布団をかけてオレは、部屋を出た。



「クソッ!」



浴室の壁を殴ってみても、このドロドロした気持ちは、少しも晴れない。


やっぱ、安堂のヤローを潰さなきゃダメか。



『オレ達が平気だって言っても、安堂とのケリがつかない限り、愛ちゃんは男を受け入れると思う。だから、お前がしっかり守ってやれ。』



さっきの葵さんの言葉


こういう事なんだよな…。



クソッ



熱があるのに…


ヤるだけやって


後は、ポイ捨てかよ…。

 


クッ…



オレも、女に対して似たような事してるよな…


止めるか…そういうの。


如月に話せねぇ事は、止めねぇとな。



オレは、バスタブに湯を張った後、如月を迎えに寝室に入った。



「風呂入れたぞ。」


 

ベッドの縁に座り、眠っている如月の額に触れる。

 


「如月…」



熱、少し上がったか…?



だるそうに瞼を開けて、オレを確認すると、また眠ってしまった。


頬は赤く、息づかいも荒くなってきた。


こんな状態なのに…



「もう…ひとりで頑張るな。 オレが守ってやる。」



熱でうなされてる如月のほほに触れながら、オレは誓った。



さて…と…


風呂に入れてやるか。


オレの理性、総動員させねぇとな。

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