決意 2
「紫津木?」
「ん?…あ…ごめん。」
身体を離し立ち上がった。
「風呂入れてくるから、少し寝てろ。」
如月を横にし、布団をかけてオレは、部屋を出た。
「クソッ!」
浴室の壁を殴ってみても、このドロドロした気持ちは、少しも晴れない。
やっぱ、安堂のヤローを潰さなきゃダメか。
『オレ達が平気だって言っても、安堂とのケリがつかない限り、愛ちゃんは男を受け入れると思う。だから、お前がしっかり守ってやれ。』
さっきの葵さんの言葉
こういう事なんだよな…。
クソッ
熱があるのに…
ヤるだけやって
後は、ポイ捨てかよ…。
クッ…
オレも、女に対して似たような事してるよな…
止めるか…そういうの。
如月に話せねぇ事は、止めねぇとな。
オレは、バスタブに湯を張った後、如月を迎えに寝室に入った。
「風呂入れたぞ。」
ベッドの縁に座り、眠っている如月の額に触れる。
「如月…」
熱、少し上がったか…?
だるそうに瞼を開けて、オレを確認すると、また眠ってしまった。
頬は赤く、息づかいも荒くなってきた。
こんな状態なのに…
「もう…ひとりで頑張るな。 オレが守ってやる。」
熱でうなされてる如月のほほに触れながら、オレは誓った。
さて…と…
風呂に入れてやるか。
オレの理性、総動員させねぇとな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます