男の子 4



オレの中で、緩い刺激が繰り返される……。



早くイッて欲しいのに……、何だよ!



「やっぱ出来たんだな……好きな奴。」


「は?!」



てか、こんな時に話しかけるなよ。



「久しぶりに抱いたせいかもしれないが……、反応が、人形から人間になってる。」


「なっ……、バカなこと言ってないで早く済ませろよ!」


「可愛くない事言うね。」


 

そんなの元からだろ。

 


安堂は、「ご希望通りに」と言うと、腰の動きを速めた。


内壁を擦られ……


認めたく無いけど、感じる所を集中的に攻められ……、


吐息と共に、甘い声を漏らしてしまい……、



イッてしまった。



「珍しいな……お前もイクなんて。」


「言うなよ。」



安堂は、ティッシュでオレの腹の上を丁寧に拭き取ると、

信じられない言葉を発した。



「如月。まだイケんだろ?」


「は?!」



何言ってんだ?

 


「イケんだろ?」


「無理……この後、もう一人相手しなきゃいけない……。」



こんな風に断れるのは、こいつが元締めだから。

他の奴らだったら、こっちの都合なんて言えない……。



「大丈夫だ……。口でしてやるから。」

 

「えっ…?」



どうした?

口でなんて、された事無いし、ましてオレだけ……?



「じゃ……オレも……」

 

「クッ……なんだ? オレに気を遣ってんのか?」

  

「いや……でも……何で?」


「ん……なんとなく?」



そう言って、オレの先っぽをペロリと舐めた。

その感触に、ゾワッと中心が疼く。


安堂は巧みに、裏筋を舐めあげた後、首と先っぽを執ように攻める。


オレはたまらず、声をだす……。



「なにお前……口でされるの初めて?」

  


オレは、声が漏れないように自分の手首で口を抑えながら、

首を縦に振った。



「そうか……お前の初めてだな。」



安堂が、少し笑ったような気がした。

  


その後……


唾液を多く含ませた奴の口の中で……


あっという間に、達した……。



オレのモノを口の端から垂らしながら笑顔を向ける奴の姿が、


エロかった……。



そんな相手に、訊いてみたくなった。

 


「ねぇ……まだ葵さんの事……好きなの?」



安堂は一瞬、驚いたように目を見開いたが、すぐに目を伏せた。



「いや……忘れた…。」


「そう……。」

 


オレは、それ以上訊かなかった。



その後、「もう1回ヤらして。」とか言ってきて……



結果……


身体が動かなくなった……。



激し過ぎ。



先にシャワーを浴びて、身なりを整えていた安堂が、オレの顔を覗き込んだ。



「大丈夫?」



誰のせいだよ……。



「動けるか?」


「ムリ。」



即答すると、安堂は苦笑した。


 

「次の奴に連絡して、時間少し遅く来てもらうよ。」


「ありがとう……。」



お礼言うのも、変か……。


でも……キャンセルしてはくれないんだね……。



「なぁ……、」



支度が終わり、扉のノブに手をかけた安堂が、振り返って声をかけてきた。



「好きな奴が出来たら、教えろよ。」


「……しつこい。」



苦笑した安堂は、「じゃあな」と、今度こそ出ていった。


 

安堂の奴……


どうしたんだ?


そんなにオレ、変だったかな。

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