第五話 第四次 川中島合戦(八幡原の戦いの弐)

海津城に居城していた信玄は、別動隊の動きより前に八幡原に進軍していた。謙信はその動きと信玄の本隊が八幡原に進軍する事を察知し濃霧の中、八幡原に進軍し別動隊の目論見を見透かした。さらに直江軍を更に北の丹波島に送り込み挟み撃ちにする計略に出た。

その日の朝八時頃、八幡原に到着した信玄は目を疑った。濃霧が晴れると先に八幡原に到着していた謙信の本隊が待ち構えていた。謙信は信玄の本陣に切り込み先制攻撃を仕掛ける。


(謙信)悪いな、信玄。貴様の目論見破ったり!刮目せよ!これが『車掛かりの』』じゃ!

(信玄)何だとぉ?新手が次々攻めてくる!これが『車掛かりの陣』か!

(謙信)信玄よ、ここで会ったが百年目!成敗いたす!


 この戦いで謙信は信玄と一騎打ちになったのは結構有名なお話です。

(謙信)こんだけ至近距離で貴様を見るとはな!やっぱりその白い毛、だっさ!

(信玄)お前だってただの坊主じゃねえか、笑わせるぜ!

(謙信)ほざけ!貴様この期に及んでもその采配持ちっぱなしか!だっさださ!

(信玄)うっさい!お前など、この軍配で小突けば倒せるわ!がはは!


武田軍は窮地に陥るが、夜襲に失敗した別動隊が八幡原に到着し、謙信本陣を挟み撃ちする形となった。逆に謙信軍が不利に変化し、形勢が逆転した。

謙信軍は後退を余儀なくされ撤退。本拠地の春日山城へと向かった。またもや両者痛み分けになった。

この戦での戦死者は両軍で約七千。武田軍は武田信繁と山本勘助を失った。

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