第5話 再戦
あの日からもうそんなに立つのか
「心、よそ見をするな!」
間一髪攻撃を防いだ
「すまん阿修羅」
戦況は結論から言うとまずい、妲己の姿が元に戻りもう一人の狐を握り始めてから人が変わったように攻撃のタイミングもパターンも違う、まるで蛹が羽化して蝶になった様だった、このままじゃやられる。
「やってみるか」
一つ試したいことがあったそれは、葉から雫が落ちるよりも早く静かだった、阿修羅を鞘に納め大量の空気を吸い吐くと同時に抜いた、刃は空気を切り裂いてその空間の色も切り裂いた。
「色絶」
その攻撃はとても短く妲己の目の前で消えた、刀を盾にしていた妲己は何がなんだかわからず立ち尽くしている。その時だ、妲己の体が空間ごと“ずれた”俺はすかさず阿修羅を風の鞘に納め、心刃に光を集める、手が焼ける様に熱くて手の感覚はもうほとんどない無かった。
「付加:焔魔人」
そんな声が聞こえると、手の感覚が少しづつ戻ってきた、
「なんだこれは」
体からは噴火した火山の様に炎が溢れ出してきた、その焔には優しく包み込んでくれる暖かさがあった。
「これならいけるでしょ!」
こんなのは初めてだ
「ありがとう焔!」
光はますます眩しくなりもう直接は見られない。
「行くぞ、妲己!」
技を放つ、それは斬撃を超え線になり線は空間と擦れて火花を散らしている、光は妲己を飲み込んだ、しかし突然光が歪んで妲己を避けてY字に裂けた。
「誰だ」
そこには刀刃族の女の子が居た。
「もうやめましょうよ」
既に俺の家族はボロボロだった。
「そうだな」
俺は悲しかった反面、嬉しくもあった。
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