第7話

 公園のごつごつしたベンチのそばにはこんな看板があった。

『私は阿部さんの夢を見ました。阿部さんは天ぷらをたべていました。阿部さんは別の男子と話をしていて、私はなかなか話に入れませんでした。私があくびをすると、阿部さんは急に「はい。あーんして」とふざけてえびの天ぷらをくれました。衣がサクサクで私の前歯にあたって、天ぷらのカスみたいなものが飛び散りました。「あ、じぶんからふってやっちゃった」と阿部さんは笑いました。私は失敗してしまった気分だったので、阿部さんが笑ってくれて良かったと思いました。阿部さんはコロコロ(粘着するローラー)で掃除をしました。目が覚めて私は少し泣いてしまいました。』

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