第171話 発情期の犬に水をかけるように。。
8月の中旬、世間ではお盆休みの頃が一番暑い。
店内の冷房も最強に。
そして商品を陳列している冷蔵什器や冷凍什器の室外機もフル回転。
毎年のようにお盆休みの頃になると冷蔵什器や冷凍什器が故障する。
室外機の稼働がオーバーワークになり停止する。
故障を知らせるブザーなどがついている什器ならいいが、知らない間に故障し、
お客さんから「品物が冷えてない・・」とクレームがきた時に発覚するのは最悪の事態。
さかのぼっていつぐらいに故障したのか?
お客さんがクレームを言うくらいだからかなり前から商品は冷やされていない・・
アイスクリームや一部の冷凍食品は売り物にならなくなり廃棄となり、お店に損害が出る。
お盆休みだから什器のメーカーに連絡しても繋がらない。
お店の設備を任せた会社の社長の携帯電話へ連絡して、なんとか修理業者を手配してもらう。
修理業者が来るまでの応急処置として言われるのが、それは室外機を冷やすことだ。
故障の原因は炎天下で排気口や車で言うラジエーターが高温に成り過ぎていることらしい。
室外機を冷やすには、水しかない。
室外機のそばに水道があり、ホースもあれば、水を浴びせ続けることができるだろう。
しかし、そううまく事は進まない。
水道もなけりゃ、ホースもない。
そうなると、人海戦術で店内の手洗い場からバケツで水を汲み、外まで運び、室外機にバケツの水をぶっかける。
一度や二度では済まない。
何度も何度も水を汲んできては、炎天下で室外機に水をぶっかける。
まるで発情期の犬に水をぶっかけるように・・・
焼け石だがそれしか方法はないようだ。
地球温暖化で外気温が上昇しているのは誰でも理解しているが、毎年のように室外機がオーバーワークで故障するのは製造メーカーとして問題なのじゃ?
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