第6話 中国人のお客が帰ると消毒

新型コロナウイルスが大感染しているなか、中国人観光客が日本にいなくなったと思うのは間違いで、団体客はいなくても個人の旅行者は来日している。

スーパーを除いては、ほとんどの小売り業では免税店登録をしてインバウントの恩恵にあずかろうとしている。

大手量販店では免税専門エリアや免税専門のカウンターがあり、商品の清算業務もスムーズにおこなえるが、中小規模の小売り店では、免税の客がくるとその作業に人やレジカウンターのスペースが取られて、通常のお客さんの接客やレジができなくなったりする。

いつも来店してくれる地元の常連客を待たせたりしてしまい、申し訳なく思っている。

免税処理は、パスポートの提示を受け、用紙にパスポートナンバーや上陸日などをお店が記入し、最終的に本人のサインを貰う。そして購入された商品は日本国内で使用されないように専門の免税商品袋に入れて封をする。

かなり時間がかかる作業だ。

免税を利用する外国人観光客の中で中国人観光客が圧倒的に多い。

新型コロナウイルス感染が心配なこの時期でも中国人観光客が買い物にやってくる。マスクもしなくてやってくる。中国人観光客の全員が感染者の疑いがあるわけでは勿論ないが、お店もしては警戒してしまう。

中国人観光客が買い物をしてお店を出た瞬間に、対応した店員は手をハンドソープで洗い、レジカウンターに消毒スプレーを吹き付ける。中国人観光客がサインに使用したボールペンも消毒用ウェットティッシュで入念に拭く。

別に中国人観光客を差別している訳ではない。店はお客としてちゃんと対応している。

もしもの感染が怖いだけだ。

アメリカなどは中国人観光客の入国を全面禁止しているが、日本は湖北省に限ってとしている。中国政府も団体観光客の渡航禁止にしているが、個人の旅行者はどんどん日本に入っている。

日本政府は中国に気を使いすぎなんじゃ?

詰めが甘い。

小売り店では免税でやってくる中国人観光客に戦々恐々。

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