図書館入り浸り少女が先輩と一緒に異世界に飛ばされちゃった!?

志乃

第1話

突然だけど、私には同じクラスに友達がいない。ノリが合わないし、仕方ないと今では割り切ってる。

いつもお昼は隣のクラスの子と楽しく食べる。

私がお昼を食べ終わるとすぐに向かう場所がある。私の学校の数少ない自慢出来る場所、図書館だ。

私学だからか購入希望を出せばいわゆる際どい本以外は大抵買って貰えるので、生徒の興味が本棚には多く反映されている。そして、図書館に来てわざわざ購入希望を出すような人はオタクが大部分を占めている。その影響でライトノベルの量がかなり多い。ラノベは有名なシリーズ物ばかりで、巻数が多すぎて本棚にも入りきらないらしく、書庫の棚の上にまでどっさりと積まれている。

今日も私はふらりと図書館に本を見に来た。図書館に入って最初にあるのは、新刊コーナー。といっても、ほとんど毎日来てる私からすれば昨日と品揃えは一緒なのでそこはスルー。次に見える回転式の棚にはぎっしりと有名なラノベが詰まっている。なぜか回転式の本棚だけ高く、背の低い私は上の方に置いてある本が取れなくてかなりの困りものである。

そして、その棚の前には大抵毎日のように、本を立ち読みしている背の高い人がいる。


図書館で知り合った、西野陽人先輩だ。

「あ、篠田さん。」よ、と手を挙げてくれる。

いつものように私はぺこりとお辞儀してから

「こんにちはです」と先輩に笑いかけるんだ。

これが、私の日常。図書館が一番学校の中で安心出来る、唯一居場所。

ってあれ、今さらだけど私の自己紹介ちゃんとしてないな。改めまして、私は自称進学校に通う、篠田鹿乃です。

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