冷たい風

夕焼けから灰色に

染まって行く街

寒さに身をかがめ

家路を急ぐ人波の中


凍えたあなたの手を取り

ポケットの中で

一つになった


華やかな街は

いつもと変わらぬ顔で

私達を見つめている


どれだけの涙が

この街の雑踏に

消えていったの?


誰もが抱えてる

悲しみが求めているのは

何も変わらない愛の姿だから


悲しみになんか

負けないように

いつまでも輝いていたい


あなたの笑顔を

見つめているよ

優しさが私達を

包んでくれますように

あなたの悲しみを

抱きしめているよ


捨てられ雨に打たれて

凍える子猫のように

あなたは一人で

悲しみに震えていた


ねえ


いつまでも

頑張らないで

私があなたの涙を

拭ってあげるから


全ての悲しみに

負けそうになる時

何もかも見失う事も

あるけど


私の前では涙を流して

悲しみを分け合いながら

生きて行こう


私があなたを

優しく抱きしめるよ

街の灯りが

私達に微笑むまで

あなたの悲しみを

受け止めているよ


悲しみが

冷たい風のように

二人の心をすり抜けて

行く先を迷わせるけど


私があなたを

優しく抱きしめるよ

街に吹く風が

私達に微笑むまで

あなたの悲しみを

受け止めているよ


いつかあなたが

悲しみから

抜け出せるように

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る