第9話 ひとすじの光さえ見えない

毎朝、目覚める度に自分がまだ生きている事を哀しく思う。このまま目が覚めないで全てから解放される方がどんなに幸せか。自分が生きてる意味が全く見いだせない。延命治療せず、死を選びたい。


働いていた頃の私は活き活きしていた。それに比べて今の悲惨な毎日。1人で部屋に引きこもって退屈な時間が過ぎ去るのをひたすら耐えるだけの毎日。泣いても泣いても悲惨な毎日は変わらない。楽しい事や嬉しい事が全くない。

体の不自由さにプラスして精神的な孤独が拍車をかけてツラい。

周りから邪険にされて自分が何のために生きているのか分からない。こんな風になる為に今まで生きてきたんじゃない!老後も男に頼らず1人で生きているキャリアウーマンの人生の予定だった。死ぬまで現役で働く独立した女性像になる予定だった。その悔しい気持ちとは真逆に体の不自由さは徐々に進行していく。生きた屍状態。ひとすじの光さえ見えない毎日が延々と繰り返される。

今日も哀しみの感情と退屈に耐える日を過ごさなければいけないのだろう。この先も寿命が来るまでずっと…。

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