五子の歌
『尚書』の「五子の歌」に言う、「私が天下を観察するところでは、どんな庶民にも、どこか一箇所くらいは、私にまさっているところがあるものだ。人は一人に欠点が三つあるというが、ではいったいどこがどう悪いかということは明白ではない。そういう欠点を見ないようにして人を評価せよ。私は多くの人民たちに君臨し凜々しく見えるかもしれないが、実は腐った手綱で六頭立ての馬を御しているようなものだ。人の上に立つ者は、身を慎しみ用心しないわけにはいかない。」
そもそも君主と言えど、人心を失えば孤立する。孤立してしまうと庶民にも負けてしまう。民心を失うことが多ければ、どんな善良な君主であろうとどうすることもできない。それゆえに、兆しがはっきりと現れる前に、ただ一人で超然として民心が離れそうなことを知って、対処しなくてはならない。民心がどちらに向いているかを知ることこそが、世の中を治め、乱を防ぐために大切なことだ。それゆえに、いつも腐った手綱で驚きやすい馬を御するように、臆病なほど小心に自分の民に臨むべきである。
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