タンサン

 まるで硝酸かあるいは硫黄のようなシュワシュワした感触で口の中の喉の痛みを誤魔化すためにそれを飲みたかった。


 専用の機材とキットを使って強炭酸水を作った。

 それを、そのまま喉に流し込むと瞬間だけ風邪か流行性感冒のA型かB型かあるいは耐性菌を伴うどちらとも違うタイプのウィルスかを一旦は溶かし流し込み、できるだけ喉を経由しないように胃酸で滅し尽くすように意識した。


 そして、サタンは、鬼に鋸で引き殺された。


「おおおおおおおおおっ!我らが始祖たるサンタさまっ!」


 わたしはもうこいつと縁が微塵でもあるよな状態が嫌だった。辛かった。

 わたしが気が付くとサタンを屠るように地獄の深奥へと放逐しやり、現地の青鬼や赤鬼たちにサタンなる駄々っ子の処置を任せた。


 さきほど「サンタさまっ!」とわたしに熱狂を向けてくれたフォロワーさんたちに、わたしのSNSのアカウントで返信した。


「悪魔は、死んだ。それで?」


 答えは、出ない。

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