仏都会津に迫る雷獣
「あ…あれ?」
「元に…戻って?」
「朝ごはんのベーコンエッグにパンも通常通りだ」
「今のは一体何だったの?」
「さあさあ早く
「まいっか。いただきまーす!」
12人の寮生達は朝食を食べはじめた。
私立会津誠道高校
福島県耶麻郡磐梯町にある恵日寺が運営する、「会津藩什の掟の本当の教えを仏教的観点に基いて人材を育てる」をモットーにした、文武両道の名門校である。
この日会津誠道高校の理事長を務める恵日寺の住職、大僧都・
生徒はこれを“法話”と呼び、飽き飽きしながら聴くのが慣しになっていた。
「皆さん、この会津盆地は奈良時代に
裏磐梯・桧原湖
いはてと土蜘蛛は裏磐梯の桧原湖にいた。
いはてが湖底から鉄鉢を加えて顔を出すと、湖畔で待機していた土蜘蛛に渡した。
-ドサッ
「これに「雷獣」が封印されているというのか、いはてよ?」
「間違いねぇだ。
「てめぇが妊婦と赤ん坊さらって喰ってたのと同類だな」
「
「
いはてと土蜘蛛が鬼魂魄を鉄鉢に宿して上で羅刹天真言を唱えると、
-ピカー
-ドカーン-
鉄鉢が爆発し、中より現れたのは巨大なハクビシンの妖怪「雷獣」だった。
「こいつが雷獣っちゅうやつか」
「いけ!雷獣!この岩代と磐城に住まう人間の恐怖を増大させよ!」
土蜘蛛が命令すると雷獣は会津盆地へ飛んで行った。
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