黒いパンティー

ネコ エレクトゥス

第1話

 休日だった昨日、お昼ご飯を食べに外に出たらアパートの通路に黒い何かが落ちていた。若い女性のものと思われるパンティーだった。うちのアパートには数人若い女性が住んでるようで、そのうちの一人の物だろう。こういう時にはスルーするのが一番だ。ニヤニヤしながら通り過ぎた。

 帰ってきた時にもまだそのままになっていた。


 部屋に帰ってもなんだか気になってしまった。持ち主に届けたほうがよかったか?いやいやそんなことは女性のほうで嫌がるだろう。第一恥ずかしいだろうし、もしかしたら変な男が触っているかもしれないし(スイマセン、触りました)、さらにもしかしたら変な男が匂いを嗅いだりしているかもしれない(匂いは嗅いでません!)。ただあのままにしておいてもなんか可哀想な気がする。

 そこでいくつか選択肢を考えてみた。

 

1.やっぱりそのままにしておく。普通はそうじゃないか?

2.もらって帰る。もうすぐクリスマス!あれは僕へのクリスマス・プレゼントだったんだ!ありがとう神様!

3.2の別バージョン。自分で履く。汝焉んぞ履くことを得べけん哉(あなたは何故履かないのですか?いえ履きましょうよ!)。

4.3の別バージョン。頭にかぶる。ナイト・キャップ。肌に優しそう。

5.オブジェを制作する。人々の気持ちを和らげそう(特に男には)。

6.物を入れる。あの強度と柔軟性。役に立てないのはもったいない。

7.その他。僕の考えたのは6まで。まだその他の選択肢はあるだろうか?

 ああ!虞や虞や、汝を如何せん!あなたならどうする?

 僕の選んだのはなんと驚くべきことに1だった。


 その後夜に用があってちょっと部屋を出た時にそのパンティーはもうなくなっていた。持ち主が持ち帰ったのか、それとも誰かがクリスマス・プレゼントとしてもらっていったのか(履いてはいないだろう)。


 全くどうでもいいことを書いてきましたが、今年もこれで終わり。一年間付き合ってくれてどうもありがとうございました。良ければまた来年もご付き合いください。何か面白いものを書こうと思います。でも本当にこう思います。僕の関心のあることに同じように関心を持ってくれてる人がいるってのは素敵なことだ。

 I wish you a merry christmas and a happy new year!

 皆さんのもとにも黒いパンティーが訪れますように。

 

 


 

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黒いパンティー ネコ エレクトゥス @katsumikun

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