1章 エピローグ



 パンツノスカイツリー6階にある放送室の中で1人の人間と2柱の神が満面の笑みを浮かべている。


「拓斗が人気者になる日も近いな。」


 1人は、風間少年の叔父にあたる、動画編集者として異世界に招かれた人間。


「見てよアポロ、この再生回数!2時間くらいで300万再生超えちゃったよ!」


 1柱は、動画の収益の3%を確保している神。


「ルミルミ、オヤジに怒られたかいがあっただろ?これって過去最高の視聴回数に行くんじゃね?」



 1柱は、顔を腫らしていたのだが、いつの間にか日焼けしたイケメンに戻っている神。


「最も新しい世界神で、神界中が注目してる、突然現れた最高クラスの創造神のニノに掴みかかって行くなんて無謀よね。」


 過去にこってり搾られたことのある2柱の神。


あれがニノ本気で怒ったらオヤジでも叶わないもんな。」


「そんなエグいのにけしかけたのか!」


 渡された祝福に付与された、余計な能力のせいで少しだけ攻撃的にされてしまった、甥っ子を心配する動画編集者。


「大丈夫、大丈夫、ニノっちって、なんか知らないけど弱々しい生き物には特別優しいから。それに祝福に付けた余計なものは、1回発動したら消えるから。」


「そうよね、微生物の為の楽園を作ってあげたいとか言って世界創造とかやるくらいだし優しいのかな?まあアポロ、今回はいい仕事したわね、褒めてあげる。」


「次からは、ちゃんと編集して面白おかしい動画にするからな!」


 風間少年はカッコイイ動画にして欲しいはずなのに……。



 この後に10日程で、歴代最高視聴回数動画になって、数百年その座を明け渡さない動画になる事になる。


 風間少年のチャンネル登録者は、関係者だけなので30件にも満たないのだが。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る