第2話 彼女との日常
僕の名前は恩田智樹。
つい最近、幼馴染の富田 優子と付き合うことになった。
半ば強引なというか誘導された感じもあったけど、一応僕から告白した形だ。
彼女とはその時キスもした。
まぁ恥ずかしかったのかその後で僕は殴られて気絶しちゃったけどね・・・
そんな恥ずかしがり屋な彼女だけど、学内では彼女にしたい女子ランキング3位に入る美少女だ。付き合い始めるようになってからは毎朝一緒に学校に行くようになったけど、何というか美女の横に僕みたいな一般人が居るということで視線が痛い。
「優子は僕が隣に居て嫌じゃないの?何か言われたりしない?」
「前に言ったでしょ?文句は言わせないって。それとも智樹は私の横は嫌?」
「まさか。僕も優子の事は好きだし、一緒に居られるのは嬉しいよ」
「・・・好きとか、嬉しいとか急に言うのはズルいよ。照れる」
「おぅっ!」
照れてるのは可愛いけど、わき腹に手刀を入れるのは止めて欲しい。
有段者の手刀とかシャレにならんよ優子・・・
「おはよう恩田」
「おはよう!今日も朝から富田さんと仲良さげだったな」
「おぅおはよう いや有段者の手刀とか死ぬかと思ったぞ」
有坂と栗田。有坂も栗田も高校に入ってから知り会った友人だ。
2人とも気のいい奴で、普段は大体一緒にバカやってる。
ちなみに栗田はバスケ部、有坂はテニス部に入っている。
僕も中学では栗田と同じくバスケ部に居た。頑張りはしたんだけどそれ程上達せずな感じで高校はまだ帰宅部だ。
何というかバスケを続けたい気もするけど、姉貴が凄すぎて比べられるのが辛いんだよね。
ちなみに優子も学校に空手部がないので帰宅部だ。自宅の道場で空手の鍛錬をしてるらしい。
「おっはよう3バカ!」
「おはよう。相変わらず騒がしいわね」
「おはようございます」
と俺の背中をたたいて教室に入ってきた明るい女子はバスケ部の大室さん。
そして、何だか毎回少し上から目線の鮎川さん。もう一人は見た目は少し派手だけど、意外とおとなしい高校デビューっぽい山下さん。
ちなみに山下さんは、最近有坂が告白して付き合う様になったんだよね。
意外な組み合わせだったけど、何というか、いつも一緒でラブラブ感が漂ってくるんだよねこの2人。
僕と優子もあんな風になりたいんだけど・・・・道は遠そうだ。
後、栗田は鮎川さんと大室さんとは幼馴染らしく、鮎川さんの事が好きらしいんだけど、何というか売り言葉に買い言葉で、会うと毎回喧嘩になるらしい。
この2人も春はまだ先なのかな。
ちなみに鮎川さんは、優子が3位となった彼女にしたい女子ランキング5位。
姉貴が1位ということで、僕の周りには何故か美女が多い。
・・・でもまぁ僕は優子が居ればそれでいいんだけどね。
(浮気とかしたら殺されそうだし)
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昼休み。
「智樹、弁当食べようぜ!」
「あぁ」
付き合いだしてから、昼休みになると隣のクラスから優子が僕とお昼を食べるために来てくれている。
少し照れるけど、やっぱり嬉しい。
「あ、その唐揚げ美味しそう!頂戴!」
「あっ楽しみにしてたのに」
「う~ん おばさんの唐揚げやっぱりおいしいなぁ」
決して僕の弁当が目当てで来てるんじゃ無いとは思う・・・思いたい・・・
「富田さんと恩田君は幼馴染で付き合ってるんですよね?」
と鮎川さん。やっぱり鮎川さんも可愛いな。
「そうだよ。智樹とは小さい頃から一緒だし一緒に居て気が楽だしね。
栗田と鮎川さんも幼馴染なんだろ?付き合っちゃえばいいのに」
「な、だ誰が芳雄なんかと!」
「お 俺だって瑞樹みたいなのと」
「"みたいなの"とは何よ!」
「お前だって"なんかと"って言ったろ」
相変わらずというこの2人はいつもこうだな・・・
「まぁまぁ仲が良いほど喧嘩するとかいうし、仲良く仲良く」
「「仲良くない!!」」
大室さんの仲裁までが毎回デフォだな。
とまぁ高校に入ってからは、同じクラスの6人+優子で一緒にいることが多く、それなりに毎日を楽しく過ごしている。
僕としては折角優子と付き合う様になったんだしもう少し仲を進展させたい気もするけど、もう少し時間が掛かりそうだ。
まだまだ彼女にはかないません・・・
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