第3話 結果発表
抽出された名字の総数は、1388個でした。
2500作品に対して思ったより少ない印象ですが、名前だけの表記でしたり、一人称のみ、または詩やエッセイのように人名が出てこない、などなどの作品が多かったため、このような形になりました。短編ということも影響しているのではと思います。
さて、この1388個のうち、183個の名字が複数回使われておりました。
5回以上で、ちょうどベスト10(同率)になるので、そこから発表していきたいと思います。
では、行きます。
★ 10位 登場回数 5
遠藤
緒方
小野
木下
早乙女
白石
橘
西野
山崎
早乙女。すっかり忘れていましたが、現実と創作でもっともかけ離れている名字かもしれません。作家さんが早乙女という男性キャラを作ったら、担当さんに「え、何で男なのに早乙女? 深い意味あるの?」って聞かれそうなほど、女性を総称する名字(暴論)。ただそれゆえに、メインヒロインというより、ちょいわき役っぽい女性に付けられていた印象があります。
あと私が名字を考えるとき、一つの漢字から連想(『大』から、大井、大川、大山……)していく癖があるので、単漢字から連想しにくい、遠藤・緒方あたりは、意外な印象でした。
★ 5位 登場回数 6
加藤
神崎
佐々木
鈴木
田辺
佐々木。三文字名字の代表格ですね。
私は登場人物の名字を考えるとき、どうしても二文字の名字だらけだと気になってしまうので、よく三文字名字をあわせて使用します。その際、佐々木さんには幾度かお世話になっております。
そして意外だったのが、鈴木。
まさかのこの順位。後述するトップから大きく引き離される結果に。私の中ではトップ争いに加わると思っていたので、意外な印象でした。こうなるのでしたら、イチロー選手も、鈴木のままでよかったのでは。
そしていよいよベスト4
★ 4位 登場回数 10
山田
太郎・花子さんといったら、これですね。選挙で山本太郎を山田太郎と間違えて書いている人絶対いるだろうと勝手に思っているほどの名字さん。私の周りでは意外なことに、学校会社含めて、いまだに出会ったことがないのですが、山田うどんにはお世話になっています。
小説内では、名前のないモブキャラに多く使われていた印象でした。
そしてベスト3――ですが、同率で2位になりました
★ 2位(同率) 登場回数 13
斎藤
田中
野球ネタになりますが、まさかのハンカチ王子・マー君、のライバルが同率の2位。宿命を感じる結果になりました。
使われ方としては対照的で、田中がモブキャラの代表格(ここでは作品名を挙げませんが、まさに田中という名字をネタにした作品もありました)として出てきた一方、斎藤は主人公やヒロインなど、比較的主要人物にも使用されている印象でした。
いよいよ第一位。
ここまでの傾向で、現実に使われている名字がやはり強い印象でした。
そして一位もその結果に。現実の名字ランキングでもトップのこれ。
★ 1位 登場回数 20
佐藤
見事二位以下に大差を付けて勝利したのは、佐藤でした。
女性的なイメージもある「佐」に、遠藤加藤斎藤と大人気の「藤」(藤原・藤木などの使い方も多かったです)の王道的組み合わせ。
現実でもトップの名字が今回の統計でもトップという結果でした。
きっと、うらら(仮名)さんが、佐藤さんと田中さんに告白されたら、佐藤うらら・田中うらら、だったら佐藤の方が可愛いという理由で、佐藤さんを選んできた結果でしょう。他名字を淘汰駆逐してきた表れだと思います(暴論)
実際佐藤は、登場が多かったこともありますが、単なる名前だけのモブではなく、出来るキャリアウーマンなど、そこそこ台詞があり物語に関わってくる人物として登場するシーンが多かった印象でした。
今回の結果は、短編で統計を取ったからという影響はあるかと思います。
例えば、1000字程度の短編で、登場人物が「あたし」「英知くん」「充希ちゃん」で表記された作品があったとします。
この作品で担任の先生を登場させるとき、名前ではなく名字表記になるのが一般的だと思いますが、「加賀美」「天峰」のようなこだわった名前より、一般的な名字を使う傾向にあるでしょう。
それが今回の調査でも現れたのかな、とも思いました。
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