第4話 続・結果発表


 さて、こうしてランキングトップが判明したわけですが、少し待って欲しい。

 実際の名字数が小説内にある程度反映されるのは当たり前。むしろ現実に使われていない名字で上位に残ったものに、小説内で使われる名字、として価値があるのでは?


 そう思って、適当なサイトで実際の名字ランキングベスト20を調べてみました。すると、やはり被る名字が多かったのです。

 ランキングは、佐藤・鈴木・高橋・田中・伊藤・山本・渡辺・中村・小林・加藤・吉田・山田・佐々木・山口・松本・井上・木村・林・斎藤・清水の順です。

 では、これらの名字を除外した結果、残った名字の上位は何になったか。


 それは使用回数6回の、神崎・田辺でした。



 「神」の文字を持つ、神崎。

 中二病が市民権を得ている小説内では、やはり目立った名字です。

 一方、田辺は何とも地味な印象。田中にしろ山田にしろ、「田」はダサく感じるものかもしれません。若者の農業離れである。


 ランキングサイトで実際の順位を確認すると、田辺は165位。神崎は788位。田辺の勝利であるが、今回の趣旨ではむしろ少ない、神崎に軍配があがったと言えるかもしれません。



 使用回数5回の名字たちも、ベスト20に入っていなかったのですが、実はその中で、ひとつ注目される名字がありました。


 それは、橘。


 実はこれ、「たちばな」で集計すると、「立花」(3)、「立華」(1)で、実に9回も登場しているんです。


 ちなみに、これを採用すると、田辺も「田南部」がひとつありました。

 他では、「かわい」(河合・川井・川合・可愛)が、同一読み名字で多かった印象です。ただ、ランキング上位に入ってくるほどではありませんでした。


 また斎藤に関しては、小説内で「斉藤・齋藤」表記もあったかもしれませんが、まとめて「斎藤」扱いで集計してしまったので、もしかすると斎藤・田中対決では、田中の勝利だったかもしれません。



 ちなみに今回の調査でベスト10に入り、実際の名字ランキング20位以下だった名字の実際のランキングは以下の通り。


山崎  21位

遠藤  38位

小野  55位

木下  94位

田辺  165位

白石  220位

西野  316位

緒方  387位

橘   559位 立花(635位)

神崎  788位

早乙女 2157位



 やっぱり、早乙女がダントツでしたね。当初の想像通りの結果でした。


 というわけで。

 今回のランキング、トップ3の佐藤・斎藤・田中、に加えて、

 早乙女・神崎・たちばな、も勝手に特別賞ということにして、終わりにしたいと思います。


 お付き合いくださり、ありがとうございました。








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