病院
たまには家に帰るか、のなるのは当たり前です。家に帰ったのは午前様だ。
ただ今と言って家に帰った自分を迎えてくれたのは無言である。
キョウコは家にいない。その内帰ってくるだろうと眠いので身体を少しおかしいが、そのうち治るだろうと眠さには勝てず寝いてしまう。
昼にも起きても、身体の怠さは消えない。帰って酷くなってる。下半身が動かない。布団が重い。
寝返りもうてない。だけど眠い。眠さに負けて気にしないで一向と寝入ってしまう。
最度起きた時は自分が思っていた状況と、まるで違っている。
身体がおかしい。痛みは全くない。痛みないのに身体が動かない。
もう夕方というより夜だ。頭を誰に電話をすればいいと頭を駆け巡る。
頭が駆け巡る中で頭に浮かんだ名前が戸倉トクラだ。戸倉は前この仕事をしてたが、全く売れず今では何をしてるかはわからない。
けど連絡先は知ってる。電話を空だ暗記する。この頃はまだいらないことを覚えていた。
電話する。ツゥーコールしないうちに電話に出た。
「もしもし 戸倉ですけど」
「久しぶり 太樹だけど 実はさぁ 身体が動かなくなってる なんか変な病気なんだ」
「マジですか?」
「誰もいない だから助けてくれないかな」
「本当ですか」
「こんなこと嘘をつかない」
「今どこにいる」
「今 実家です 町田です
町田・・・で太樹さんは」
「俺なら渋谷だ」
「じゃあ 救急車すぐに呼んでください 必ずお見舞いに行きます」
「あぁ でも救急車か」
「歩けないでしょう」
「本能少し 段差でつまづいて動けなくなる
お前が来るまで待つ」
「1時間ぐらいかかかるよ」
「いいよ 待つ」
「じゃあ 行きます 待ってください
では電話を切ります」
「あぁ 頼む」
電話は切れていた。
仰向けになり、壁を背中にゆっくり時間を掛けて起きあがる。
なんとかしないとか、靴下を履こうとする。膝を両腕で持ってきて畳んで靴下を履かせようとする。
うまくいかない。泣きそうになるが、涙は流さない。「ちきしょう いいだろう 少しくらいいうことかけ」
靴下を履くと着るものを考える。なんで帰ってきた時抜いてしまったんだ。麻の上着の側にクシャクシャになったズボンがある。
目の前とはいわないが 4.5m程の距離が身体こんなことになっていなければすぐに取れる距離だ。
すぐに取れる距離は膝を引きつけて何かに手をついて立ち上がらないといけない。
『なんでこんな目にあわならなきゃいけない』
匍匐前進をしてした。
「これじゃない。これも違う
・・・もうこれでいい」
上着を着る。これは梃摺らなかった。まだ上半身まで病状が進行していなかった。
問題下半身 膝も動かない。足首はまるで自分のものではない。こんな状態でどうやって動かすだ。
なんで昨日服を脱いだんだ。そう口をついて言葉が出てきてしまう。
そして なんでなんで帰ってこないんだ。キョウコ。
1時間で服を1人で着替えることは不可能だった。ことに気づく。電話がなる。はやくでないと切られてしまう。
匍匐前進で必死に電話までいく。受話機を取った。
「今 どこ?」
「渋谷の・・・口」
「そこから なぁ 簡単に説明できる」
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