ホテル

「やっぱ 凄いね」

「・・・そう」そんな凄い凄いっていわない。男の子だから。太樹は思う。


「凄い量をとるね」

「まぁ 大丈夫?」


「本当に 凄い量だよ」

「えっ   もう イイトウ」


時とともにコーヒーを飲んだ。2人していつのまにかキョウコの上に乗ってるもの片付いている。


ゆっくりと流れる時間の中で時間を潰している。こういう時は時間が流れるのがはやい。


「もう そろそろ9時だよ」

「じゃあ 行こうか」


「ありがとう」

「またの機会をお待ちしております」


すれ違って距離が開くとキョウコが話しかけてきた。

「だって」

「そうだね 気分がいいね」


「だね」

「だね」

ホテルを出ると次第に足早になり、走っていた。何かわからないけど走っていた。


2人は走っていた。キョウコは車の置き場所がわからない。後ろから来る分には困らない。


時々若い頃は走ったりする。わけもわからなく走る。


ふと差が開いたのではと後ろ振り向くと真剣な顔で真後ろを真剣な顔で走っている。


実際怖いと感じた。もうそこを左に曲がれば着くと気が落ち着いていた。


「ここだよ ここだよ どこに行くのキョウコ」

「ここか 」


運転席側に立つと、助手席側に立った。息も切れてない。運動神経いいのかなといや違う何か違うと思ってしまった。


運転席に着くとキィーを回す。助手席にキョウコが座っていることを車を出す。


暗闇の中から車が出てくる。大きなビルの中の駐車場だ。


わざわざ遠回りにファイヤー通りに出て神南から明治通りに出た。


明治通りを渋谷 新宿と過ぎて靖国通りを右折して靖国を走る。



後楽園を見えてきた。

「あそこ」

「東京ドーム」


「違うの?」

「そこに左に曲がると遊園地」

左の車線に駐車場に並ぶ列が並んでいる。

「遅いね」

「遅いね」


そう言っている間に順番待ちも終わる。

「やっとだね」

「あれ 乗ろう」


「あれ ・・・まぁクルマを止めてからだな」

「はやく ここ空いてるよ」


「そうせかすなよ、 それにひとりで行くなよ」

「わかってるよ」


車を止めた。そしてゆっくりと出てきてロックかけた。それまで静かにしている。


手を繋いで先を急ぐキョウコ。まるでお母さんの手を引っ張っていく子供のようだ。


卵は茹で上げると茹で卵になる。



キョウコは入り口に着く。もちろん太樹は後に続いているのでついてる。


「あそこに行きたい」

「えっ 凄い高さ」


「怖いの?」

「えっ 」


そして いる間に悲鳴が聞こえきた。「キャーキャー」

盛り上げるかのように悲鳴が次々と聞こえてくる。


あれ上で停止してひっくり返る。フリーフォールになっている。


結局 押しの強いキョウコに従う羽目になる。

「押しの強いよね」

「えっ 何に?」


「はい 次ですか? 次だって」

「あぁ」














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