第6話

翌日の昼休み。

私は朝の出来事を話した。出来事とは弟が、起きなかった私の頬をぶった事だ。

中庭のベンチに座って、私は親子丼を頬張っていた。

隣に座る彼女が私を見て引いていた。

「リョウちゃんの気持ち、わかるよ。それは茅ちゃんが悪いでしょ」

「そんなこといわないでぇよぉー。麻季ぃ」

「リョウちゃん、謝ってくれたんでしょ。いいじゃん」

「謝ってくれたけどぉ~ううっ」

涙を流す私に呆れた顔をする。

「もうーしつこいっ、茅ちゃん。早く食べて教室戻るよっ」

「怒んないでよぉ、麻季ってばぁ」

私は残りの親子丼を平らげ、麻季のブレザーの袖を掴む。

麻季に引っ張られる私。

ウンザリした表情の麻季が教室に向かう。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る