18話:帰宅。そして、妹 PART4

 夏彦が動揺を隠せるわけもなく、


「な、何で俺と未仔ちゃんが付き合うようになったの知ってんだよ!?」

「それじゃあ、2人とも恋人同士になれたんだ。おめでと~♪」

呑気のんきかよっ! でも、祝福ありがとう!」


 未仔も未仔だが、夏彦も夏彦である。

 お気楽ガールのまったり具合を見ていたら、夏彦の焦りも多少は緩和される。


「……ということはアレか? 未仔ちゃんが今日俺に告白することを、お前は知ってたのか?」

「んっとね。近々告白するのは知ってたけど、今日思い立ったのは予想外だったかなぁ」

「ん? 今日思い立った?」

「そうそう。今日の放課後、ミィちゃんと一緒に帰ってるときに見ちゃったから」

「見ちゃったって、何をだよ」

「夏兄が琥珀こはくちゃんに泣かされてたの」

「…………。!? み、見てたの!?」


 不意打ちすぎるカミングアウト。夏彦はコンビニ前で琥珀におちょくられていた記憶がフラッシュバックしてしまう。

 新那がファイナルフラッシュ。


「見てたよー。琥珀ちゃんがブラチラしたり、おっぱい近づけたり、夏兄が『超絶に可愛い彼女を絶対作ってやるからな』って泣きながら逃げちゃったところも」

「イヤなとこ全部じゃねーか! てか泣いてねーし! 超我慢してたし!」


 我慢はセーフと考えてる時点で、もはやボロ負け。


「あの光景見られてたのかよ……。~~~~~っ! 思い出すだけでも恥ずかしい!」

「相当恥ずかしいよねー」

なぐさめろバカタレ!」


「よしよしする?」と首を傾げる時点で、新那に悪気はない。

 夏彦は恥ずかしがりつつ、気になっていた謎が解けたことにスッキリもしていた。

 未仔が辺鄙へんぴな高台にいた理由は、自分のことをわざわざ追いかけてくれていたからなんだと。

 さらには、自分の彼女作ってやる発言に、告白は今しかないと勇気を出してくれたことを知ってしまえば、別の意味で顔が赤くなってしまう。


 兄が絶賛悶絶中だろうが、妹はやはりマイペース。「そろそろドラマの時間だから、リビング行くねー」と新那はベッドから立ち上がる。

 そして去り際、


「ミィちゃん、昔からずっと夏兄のこと好きだったんだから、大事にしてあげてね?」

「お、おう……。すごく大事にするよ……」

「うん♪」


 笑顔の新那が部屋から出て行けば、代わりに夏彦がベッドへと倒れ込んでしまう。

 妹の温もりとか残り香とか、まったく意にも留めず。


「未仔ちゃんが可愛いすぎる……」


 今は未仔のことで頭がいっぱいなのだ。

 故に、ベッドに捨て置いたスマホが、LINEのメッセージを受信しても、ぼんやり眺めるだけ。

 メッセージ主は琥珀。


【琥珀】ナツー。モンハンしよーぜー。


 普段の夏彦なら、『お前はどこの中島だよ』とか『俺はカツオじゃねえ』といったメッセージを返しつつ、PS4を起動していただろう。琥珀とひと狩り行っていただろう。

 けれど、今はモンスターをハントする気にはなれない。


 幸せで胸いっぱいだから。

 寝転がって枕を掲げれば、その枕は未仔にさえ見えてしまう。

 思わず、ぎゅっと力強く抱きしめてしまう。

 思わず、身悶えてしまう。


「うぉぉぉぉぉ~~~~~~! 俺の未仔ちゃんが可愛いぃぃぃい~~~~~~~!」


 ベッドを縦横無尽に転がり狂ってしまう。

 さすれば、部屋の扉が開いてしまう。


「夏兄ー。にーなのスマホ、部屋に忘れ――、」

「うぉぉぉぉぉ~~~~~~! 俺の未仔ちゃんが可愛―――、……ん? …………。!!! にににににに新那!!!????」


 そりゃ驚く。自分がトチ狂っている光景を妹に目撃されてしまったのだから。

 コンビニ前含め、本日2回も。


「夏兄」

「ひゃ、ひゃい!」

「ミィちゃんを抱きしめるときは、もっと優しくしてあげてね?」


 夏彦、顔面大噴火。

「~~~~~~~~っ! 言われなくても優しくするから!」







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妹回終了!

次回はおまけ話。


今日のあとがきは長いです( ་ ⍸ ་ )

↓↓↓

【雑記】

最近、Twitterなんかでチラホラと、「書籍化前提の作品ですか?」と聞かれることがあります。

正直に答えると、NOです。

この作品は、担当さんと話し合って作ったものではないです。


「商業で書いていたシリーズがひと段落ついたし、WEBで何か書きたいな。あとおっぱい揉みたいな」

という理由で、単身書き始めたエロい小説です。


書籍化したら万々歳だとは思いますが、あんましそこらへんは深く考えず、おっぱいフレンズに楽しんでもらえる作品を全力でお届けできればなぁと(☝ ՞ਊ ՞)☝


勿論、商業は商業で新しい作品を届けられるよう別途頑張りまっす。




【謝辞】

良きタイミングなので、今からはおっぱいフレンズに感謝を。


数ある作品の中から、『おっぱい揉みたい』を読んでくれてありがとう!

ヒロインが全く出てこなかった期間があったのに、よくぞ耐えてくれました。


商業以外でガッツリ書くのは随分と久々なのですが、書いていてスゲー楽しいです。

商品になることを意識して書くのもそれはそれで楽しいですが、こう深く考えず肩の荷下ろして書くのも楽しいです。


読者さんの反応が素早く返ってくるのも、WEBで書く面白味の1つだとつくづく感じております。

シンプルに「楽しい」とか「おっぱい」だけの感想をいただけても嬉しいし、コメントで笑かそうとしてくる読者さんは「やりおる」って思いながら感想読んでます(笑)


ぶっちゃけると、無料で読まれるものだし、心ないコメントとかバンバン飛び交うんやろなぁと投稿前は覚悟していました。

それだけに、ピースフルなおっぱいフレンズばかりの世界は、とても居心地が良いです。まさに桃源郷。


というわけで、今後もまったりと頑張っていきますので、一緒におっぱい小説を楽しんでいただければ幸いです。

サンキュー! おっぱいフレンズ!




【最後に】

多くのおっぱいフレンズに感謝を伝えたいので、この雑記&謝辞は、近況ノートに同じ文面で投稿しときますね。

ではではー。

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