第2話

数ヶ月前に学校を辞めた。

理由は多忙による体調不良だ。


体調不良に引き摺られるようにして

2年半勤めた古着屋も辞めた。


殆ど何もかもを失った。


ひとりで電車に乗るのも買い物をするのも

怖かったので暫くは引き篭もって過ごした。


でも歯列矯正のローンがまだ残っているし

ニートにはなれなかった。


わたしの肩書は「学生」から「フリーター」になった。


慣れ親しんだ肩書を捨てるのは怖かった。


色んな場所で自己紹介をする時、

「フリーターです。」と言った時に

相手がリアクションに困っているのが痛い程伝わった。


14年と5ヶ月学生だったのだ。

周りの反応の変化に痛い程敏感になる。


(こんなつもりじゃなかったのに…)

(こんなつもりじゃなかったのに…)


サンタクロースを信じていた君に

申し訳が立たないな。

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