第3話

駅ではクリスマスマーケットやらをやっている。

天井まで電飾が敷き詰められて、そこにはいくつもの笑顔が溢れて、あちこちで写真撮影なんかしている。


その光景が大きな光を放って発光していた。

反射的に光から一番遠い道を歩く。


巨大な光はわたしの影をより暗く濃くする。


(消されなくないな、飲み込まれたくないな)


19時32分だ。

少し小走りでホームへと急ぐ。


この街で一番大きな駅には

わたしの居場所は無い。

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