第5話要望
とりあえず考えるのはやめだ、この状況を打破するのが先だ、憂鬱だが焼却炉に
行くしかない。
「おお、爽じゃねーか」
「お前が来いと言ったじゃねーか」
「まあまあ、そうカリカリするな早死にするぞ?」
状況が状況だそりゃ少しはイライラする物だろう。
「そんなのはどうでも良い、お前の狙いはなんだ」
けいちゃん、、、いや慧の声音が変わった。
「まあ、そうせかすなあいつらもいるんだから」
「あいつら?誰だs」
そいつと言おうと思った瞬間後ろから倒され素早く拘束された後
首元にナイフがつきだされた。
「楓、それに由依!一体どうゆことだ!」
驚いたことに手首を拘束しているのは楓、ナイフをつき出しているのは由依だった。
読者の皆さんは覚えているのだろうか。
これが冒頭の部分に繋がるのだ。
「爽ちゃん私、失望したよ、あの事件の犯人だって」
「私もよ」
「事件の犯人?一体なんの話しだ」
ここで取り乱してはダメだあくまで冷静に、話を聞いて逃げ道を考ええよう。
「中学校のことだよ忘れたとは言わせない」
「けいちゃんが教えてくれたわよ爽が意図的に仕組んだ罠だって」
「中学校の事件だ?」
あれは確か自殺で収まったはずだ。
今更なんで?
「俺は何にもやっていない、大体あの時も自殺で収まっただろ」
「ええ、確かに自殺で収まった、けどあの時事故と言われて納得した人は
一体どれほどいたのかしら?」
確かに「あの事件」は不可解なことが多すぎた。
「っ、、、それはそうだけど大体あの時俺は何もやってはいない!」
由依が不気味に笑った。
「あらあらどうしたのかしら、爽くんらしくないじゃなそんなに感情的になって、本当にあなたがやったのかしら?」
しまった、ついつい感情的になってしまった。
どうにか、どうにか逃げ道を。
「爽。逃げ道を考えても無駄だよ君は終わりだ」
「それもそうだな、じゃあ最後に聞きたいことがある」
「どうやって俺にテストで勝った?」
「まあ最後だから教えてやるよ。簡単な話だカンニングしたのさ」
「カンニングだ?」
「そう、今回の俺の席は一番左の一例目あそこには目の前に
大きい机が置いてあるだろ?」
「ああ」
「その机と窓の間に少しの隙間にがある、そこにカンニングペーパー
を挟んだのさ」
「待てそれだけで高得点とれるようなテストではなかったはずだ」
難易度自体はそこそこ高かったはずだ。
「このテストは去年と一昨年のテストとほとんど問題が同じなのだ、
だからサッカー部の先輩から二年分の過去問をもらい去年のテストは暗記し
一昨年の分はカンニングペーパーに書いた。これで満足か?」
「大満足だ」
「何か遺言はあるか」
「いやない、素直に殺せ」
「ははっ、、、はははははははははは!!!!!やっと、やっと勝てた!」
慧は突然高笑いを始めた。
「ずっとずっとお前が憎かった、俺は勉強ができるお前が羨ましかった
小学校、中学校時もどんなに運動ができても俺の好きな人は見向き
もせずみんなお前の方にしか行かない。
俺を見てくれるのは所詮モブだそれじゃ意味が無い、だからだから
お前が憎くて仕方がなっかった、分からないだろうなこの気持ちはよ!」
意外だ。
こいつも俺と同じ気持ちだったとはやはり幼なじみは幼なじみだな。
「少し喋りすぎたな、けどこれでお前も終わりだ」
「お前ら二人も言い残すことはあるか?」
「ないわ」
「ないよ」
「じゃあやれ」
ああ、これで俺の優雅な人生も終わりか。
お父さん、お母さん俺を産んでくれてありがとう。
「さようなら」
俺の首元にナイフがつき刺さった。
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