「何故人間は自分達の姿形を模した人形を作るのか、そしてそれに何を求めるのか」 byオドリー
「こんにちは。本日の担当は、私オドリーです。さて今回のゲストは、少なくとも肉体的には人間ではないと聞いています。含みのある説明ですが、まずはゲストを呼んでみましょうか。自己紹介をお願いします」
『はじめまして。えっと,V-613です。だけどコードで呼ばれるのあまり好きじゃないので,アンって呼んでください。』
「では、アンとお呼びすることにしましょう。あなたについて質問する前に、まずは物語の題を教えていただきましょうか」
『確か“兵器くんと天使ちゃん”です。』
「まずはアン自身について伺うことにしましょうか。あなたはどういった存在なのですか?」
『私は,戦争のために開発された人形です。コードはV-613。軍医の助手や看護師のような役割をするためのタイプです。でも,私は失敗作だから。』
「ふむ、失敗作ですか。あまり明るい境遇ではないようですが、同じような存在が居たりするのですか?」
『そうですね。同じ地下室にA-481,エルがいます。私とは違うタイプですが,人形ですよ。』
「なるほど。なら、少なくとも寂しさを感じる事はありませんね。察するに、題にある”兵器くん”というのが彼で、天使ちゃんというのがあなたですかね?」
『寂しくは,ないです。兵器くんはエルのことだと思います。だけど,私は天使になれなかったのに。でも,合ってるとは思いますよ。』
「変に捻っていなくて、わかりやすいシンプルな題ですね。他に、紹介したい存在などはありますか?」
『新しい看守さんがいます。どこか前の看守さんたちとは違うらしいです。エルが言っていました。』
「そうですか。まあ、お二方の物語はまだ始まったばかりと伺っていますから、今後の展開に期待させてもらいましょうか」
『期待ですか。ありがとうございます。待ってもらえるのは,初めてかも知れない,です。』
「とはいえ、これだけだとインタビューとしては味気ない。せっかくですし、アンが地下室にとらわれる以前の思い出など聞かせてもらえますか?」
『思い出。前線に出ていた頃,劣悪な環境で治療してたけどお星様だけは綺麗でした。街中では見られないって地下室に来て初めて知りました。』
「星ですか。人の心がいくら荒んで曇ってしまっても、星の輝き自体が曇ることはありませんからね。素朴で素敵な思い出をありがとう。では、最後に作品のアピールなり、今後の予告などをどうぞ」
『エルが罪人だと思っている理由,私が天使ではないという理由や看守さんの過去などが明かされる予定です。私ではなくエルの視点で進みますけど,楽しみにしていてください。』
「ありがとうございました。始まったばかりの二つの存在の物語。彼女たちが辿りつく結末を見届けるのはいかがでしょうか?」
エルとアン、二つ(あるいは二人)の人形を中心に紡がれていく物語はこちらから↓
兵器くんと天使ちゃん
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