第二回募集分
「飼い主よりも、飼われている犬の方が優秀なことってあると思う?」by明石
「明石 舞です。今回は私がインタビューを担当させていただきます。まずは、今回のゲストをお迎えしましょう。自己紹介をどうぞ」
『どうも、
『および、その最高の健康管理AIのメディと申します』
「はい、ゲームと現実の区別がつかない今時の中学生さんも、メディさんもよろしくお願いしますね」
『おいバカやめろ、自分で言うのと他人に言われるのじゃダメージ違うんだよ』
「あら、この肩書は気に入らない?なら、600円払ってある意味究極のマゾゲーをプレイする羽目になった少年とでもしておきましょうか」
『いや、ゲーム部分自体は優秀だから!めっちゃ面白いから!だからマゾゲーと一言で括らないでくださいな!明石さん!』
「と、貴方のマスターは弁解しているけど、メディさんのご意見は?」
『純然たるマゾゲーもしくは気狂い専門のゲームではないかと最近思うようになっています』
『まて、一般人代表の長親さんを忘れるなや』
『彼も大概だと思いますが……』
「ふふ、メディさんとは気が合いそうだわ。インタビューの最中、主人が興奮のあまり高血圧で倒れないように、しっかりと管理してあげてね」
『ご心配なく。監視は常に完璧です。何せ私はマスターに関しては世界最高のAIですから』
『いや、まぁ長いこと付き合ってるから当然なんだけどな』
『無粋ですよマスター』
「まあ、バイク好きなヒャッハー少年の事は一旦放っておくとして」
『置いとかれるのな。構わんけども』
「とりあえず、作品のタイトルを教えて頂戴?」
『残響世界の聖剣譚 -VRMMOで鍛えた力で今を生きるこの世界を守ります- と私のデータにインストールされていますね』
『そのタイトルなんか無駄にしっくり来るな』
「そのままあらすじも言っちゃいましょうか」
『なんか出てくるVRのファンタジーモンスターを殺しつつ頑張って生きる話?』
『さすがにそれは端折りすぎかと。では、私が簡単にこれまでのあらすじをば。
私たちは、《Echo World》というゲームを600円で買い、プレイしました。その日に世界単位の死にゲーであり、開始と同じ日にゲームオーバーとなったのです。まぁあれは死ぬことまでのことがチュートリアルでしたが』
『んで、その日の深夜に買い物に出かけたらあえなくファンタジークソ
『そこでネジの狂ってるマスターはたまたま会った方を守るために戦うことを選び、見事勝利したのです。ゲームで習得した生命力を操る能力と、なによりその方の華麗なる援護のおかげで』
『そこは格好よく紹介してくれませんメディさん⁉』
『いいえ、事実を伝えるべきかと。その後は、ファンタジー狼の謎をほどほどに追いかけつつ、細かいことは特に考えないでVRゲームをプレイしているというのがだいたいのあらすじかと』
「いいわねえ、VRゲーム。早く私のいる世界でも開発されないかしら」
『いずれ必ずたどり着くでしょう。人の夢があるのですから』
『まぁその結果できるゲームがまともであるとは思えないけどな。某剣道とか某パルクールとか』
『そういうのは特殊なもので、一般大衆はきちんと健全なゲームゲームしているのをプレイしていますから』
『まぁ、普通のだとしたらファンタジー系の奴だよなぁ……』
「へぇ、そんなゲームをプレイしてたのね。私としては、残酷描写が多いゲームとかプレイしてみたいわね。手に持った斧で、相手の頭をかち割ったり、心臓を貫いて血飛沫のシャワーを浴びたりしてみたいわ」
『そうなのですか特殊な性癖ですね(メディ傍観)』
『一般的とは言えないが特殊ってわけじゃないだろ!』
「だって、現実ではできない事を疑似体験できるのが、ゲームのいいところでしょう?それに、刺激がなくちゃ人生楽しくないと思わない?」
『とても思います。というかそういうところでガス抜きしてないと人生やってられませんて!あのヒリヒリした殺し合いの切磋琢磨感は病みつきになりますから!グロとかよりも殺したって感触が強いので!』
『マスターの教育には恐ろしい悪影響を及ぼしているとは思うのですが、辞めさせられるような悪影響がないのも事実なのです』
「まあ、中学生のお子ちゃまには刺激的過ぎるかもしれないわね」
『一般的なという枕詞をつけてくださいな。俺は心が教習所の人間だと自覚しているので』
『つまり、手遅れになるには年齢は関係がないということなのです』
『やめろや照れるぜ』
「それはそうと、あなたのガールフレンドについても、せっかくだから語ってみたらどうかしら?」
『……Mr.sダイハードなんて呼ばれてますね。たぶん生きることに関しては世界最強の根性を持ってると思いますよ』
『ガールフレンドを否定しないのですね』
『知られてんだから今更だろ』
『ちなみに彼女は数々の難手術を受け、生き残り続けた本物の生きる天才です。確率論的にはもう死んでいるはずであるほどの凄まじさからダイハードなどと呼ばれていますね』
「すごい二つ名ね。そして、その子も私と気が合いそうね」
『ええ、氷華様と明石様はとても仲良くなれると思います』
『……ノーコメントで頼む。何言ってもあいつに言い負かされる未来しか見えないし』
『どこがでしょうか?彼女の愛に生きる生き方は女性には好ましいものだと思えますが』
『底意地の悪さとか思考の悪魔的展開力とかに目をつむればそうなるわな……まぁ、そういうところも好きなところだけどもさぁ、やっぱり俺以外の男を見てそれでも俺を選んでほしいってのが男心なんだよなぁ』
『おっしゃっていますね。尚録音はすでにクラウドに送っています』
『やめてくださいメディさん、後生です』
「まあ惚気はそれくらいにしておきなさいな。それより、他のお仲間についても触れておいたらどうかしら?」
『仲間というほどまだ長く《Echo World》やってないですけど、強いて言うならドリル至上主義お嬢様のプリンセス・ドリルさん、顔におしゃれ傷のあるだけが特徴の普通人長親さんが仲間って感じですね』
「なるほど。一般人(仮)な少年や御影さんだけでなく、個性豊かな方が揃っているのね」
『個性で言えば俺なんか下から見たほうが早いですからねー』
「ちなみに、メディさんから見たあなたの主ってどんな人?」
『かなりおかしな人物ですが、確かにあのゲーム内では常識人の枠に入るかと。しかし、私“メディ”にとっては無二の相棒です。言葉はそれ以上不要かと』
『だな、命預けるのはメディ以外のAIにはさせたいとは思えねぇし』
「メディさんの言葉は、余計な飾りがなくて好感が持てるわね。私専用に、一機欲しいくらいだわ。それとも、メディさんをもらっちゃおうかしら」
『構いませんが、その時は必ず今のような狂人専用のパートナーAIにならないことを書いてある規約に同意した上で製作者であるドクターと交渉して下さい。今の私は、マスターと共にあるから私なのです』
『かっこいいんだけど、脳内で自分を高値で売る試算するのやめてくれない⁉お前いないと3日で死ぬ自信あるんだけど!』
『もちろん冗談ですよ』
『心臓に悪い……』
「そんなに心配しなくても冗談半分の発言よ」
『……ですよねー』
「残り半分は本気だけどね」
『当然です。それほどに私には価値があるのですから』
『乗るな乗るな。収集つかなくなる奴だからこれ』
『理解しています』
『やめませんメディさん⁉』
「さて、中二病熱血少年をからかうのも飽きてきたし、そろそろ締めにしましょうか、メディさん?」
『そうですね』
『おい俺はスルーな流れなの?泣くぞコラ』
「じゃあ最後に、作品についてのアピールをどうぞ」
『ネジの外れたマスターのような方々が、命を燃やしてゲームと現実で殺し合い、戦い抜くストーリーです』
『謎ばかりの今だけど、まともじゃないのはわかっているけど、守ると決めたのは本当だから。俺は
「はい、じゃあインタビューはここまで。今日はありがとうねメディさん」
『はい、インタビューありがとうございました明石様』
『あ、ここでもスルーなのね。まぁいいや。ありがとうございましたー』
「では、また」
散々に弄られた主人公に、ぜひとも名誉挽回の機会を与えてください↓
残響世界の聖剣譚 -VRMMOで鍛えた力で今を生きるこの世界を守ります-
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