活動日誌『オリオンとアルテミス』
星座には神話と深く関わるものが多い。オリオン座もその一つだ。
オリオンというのは神話上の狩人の名前で、海の神と諸説ある女神の中のどなたかとの間の子供である。逞しく凛々しく美しい青年だったが好色で、様々な神話を残した。その中でも月の女神との話は外せない。
女神はアルテミスという名で、月と狩猟、それから未婚の女神だった。オリオンとアルテミスはどちらも狩人ということで、すぐに結婚を前提としたお付き合いが始まった。
けれど、それを良く思わなかったのが、アルテミスのお兄さん。名をアポロンという。アルテミスが未婚の女神ということと、オリオンの性格を気に入らなかったアポロンはオリオンを殺すことにした。神話の世界は何かと物騒である。
アポロンがオリオン殺すため猛毒のサソリを放つと、驚いたオリオンは海へと逃げ込んだ。オリオンは海の神の末裔だけあって、海を歩くことができる。頭だけ水上に出してサソリから逃げた。
一方のアポロンは妹のアルテミスに、オリオンを指さしこう言った。
「さすがのお前でも、あんな遠くの獲物は打ち抜けないよな」
そこでアルテミスはオリオンを打ち抜いてしまった。もちろん、そうとは知らずに。
全てを知ったアルテミスは深く悲しみ、オリオンを生き返らせようとすらした。けれど、それは許されず、アルテミスは全能である父に頼み込んだ。
「どうかオリオンを空へ上げてください。そうすれば、私が夜空を走るときに、彼に会えるから」
そうして今もオリオンは空で輝き、月が来るのを待っている。
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