活動日誌『オリオン座』

 冬の空。三つ並んだ星は、一際、目立つ。明るいこともさることながら、ほとんど等間隔の直線は、全天の中でも見つけやすい。その三つの星の周りをまた明るい四つの星が縦長の額縁のように取り囲んでいる。それらを結ぶと浮かび上がるのは、三つの星を短い辺として共有する二つの台形だ。三つの星を鏡として上下に台形が並んでいるようにも見えるかもしれない。その台形を二つを会わせたような砂時計型の星座こそが、かのオリオン座である。

 オリオンというのはギリシャ神話に出てくる狩人の名前だ。三つ並んだ星が彼のベルトで、上の星二つが両肩、右下は左足のくるぶしと続いて、左下は足と股との付け根だという。丁度、オリオンがこちらを向いて左足を上げているポーズだ。左側に見える右肩の先にはこんぼうが、右側に見える左の肩の先には取ってきた獲物が、両肩の間には頭を形成する星を加えることもあるけど、正直なところ、どれが本当のオリオン座か、僕は知らない。中には僕らに対して背中を向けていて、肩と獲物を持つ手が反対だという説もあるから、もう分からない。

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