スーツと珈琲
本と珈琲。
第1話
今日は珍しくオットが出張。
年に1度あるかないか…の出張で関東へ。
朝は最寄駅から電車に乗って名古屋から新幹線で移動と聞いていた。
私はいつもの様に6時に起きて階下のリビングへ行ったら、いつものオットではなかった…。
工場の事務棟で勤務するいつものオットは作業着なのに今朝はスーツ。
真っ白なワイシャツで上のボタンは外していてその、ワイシャツの白さが蛍光灯の光の下で又、眩しくて起きたばかりの私には驚きだった。
ギャップだ。
不意打ちの。
朝っぱらからやられた。
オットは横顔が良くて、鼻の形が良いのだ
ワイシャツを着て、ちょっと俯いているオットの横顔は狡いくらいだ。
あまり凝視しない様に、でもニヤけてしまわない様に最新の注意を払った。
オットは新幹線で移動しているから、LINEの返信も早い。
スーツを着ているというだけで、それがイチイチ嬉しいのだ。
そして最寄りの駅に着いたらお迎えに行こうかと立候補してしまうくらい。
駅の近くのセブンイレブンでホットコーヒーを煎れて持ち帰りにして。
出たばかりの良い珈琲豆の方にすれば良かったと後悔も…。
本を読みながら待っていて19:23着の電車で改札口からオットがチラッと見えた時、スーツ姿をオットに、又ニヤけてしまったのを隠して車内に乗り込むオットに、おかえりって言ってテイクアウトの珈琲を差し出す。
スーツを着たオットだとこんなにも変わってしまう私に1番驚いているのは私だ。
スーツと珈琲 本と珈琲。 @daizumochi
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