第四話 力とは?
「もう着くよ……」
「ってかどこに着くの?」
「あー、目的地変えたのに言うの忘れてた!」
「いや忘れるなよ!」
そして目的地が近くなったため、移動時間が1日程度で済むようになった。
「あっ!あそこよ!」
「あそこが敵の領地か……」
光階スイルは大きな壁で囲まれているが、その横の都市、天階ミルフォードは更に大きな壁に囲まれており、到底浮遊魔法でも超えれる気がしない程高い。
光階スイルの門前に着くと、そこには大量の兵士の死体と地割れが起こった形跡があった。
「これはアイリスの地割れか?」
「分からないわ……でも1つ言えるのは私達の軍は負けてるわね」
劍はなぜそれだけの情報だけでそこまで分かるかが分からないためアルナに聞く。
「いや、簡単な事だぞ。私達の大量の軍が来れば味方は必ず気づく、敵もだがな。味方が来ると分かれば必ず私達を迎えに来るだろう」
「そういう事か……でも他の所に既に攻撃に行ってる可能性は?」
「その線は薄いな。戦力がただでさえ少ないのに戦力が圧倒的多い所にむやみに突っ込んでも負けるだけだ」
素直に納得する劍とは裏腹に、
それに気づいたフェアリア軍も驚いた顔をする。
劍はなんでそんな驚いてるんだ?と思いながらも
「おい……その死体って、」
その声に気づいたアルナも劍の見ている方向へ顔を向けるとアルナは驚愕の顔をし、すぐにある1人の死体に近づく。
「マルメーネ?おい!マルメーネ!」
「この死体って……」
なんとその死体は魔階マルメーネだったのである。
それを知った兵士達は次々と混乱し、フェアリア軍も驚きと戸惑いが隠せない状況になる。
劍はマルメーネの死体に触れるとまだ生暖かいのでまだ敵が近くにいるかもしれないと思い、周囲を見渡す。
周りに誰も居ない事を確認するとすぐにテリアルとアルナに話しかける。
「テリアル、アルナ。ここは危ない、一旦マテリアルの王階に帰って作戦を立て直すべきだ」
「でも!こんな所で仲間が死んでるんだよ?しかも魔階レベルが死んでるって事は、他の人達も……」
アルナは泣きながら劍に訴える。
テリアルは劍の言葉が伝わったのか泣くのをやめ、アルナに強い言葉を浴びせる。
「アルナ!今ここで泣いても意味ないよ、今は一旦戻って作戦立て直してそっからまた復讐しに来よう。今ここに居ても危険なだけよ」
「……」
アルナは復讐と言う言葉を胸に刻み、泣くのをやめ立ち上がる。
私が折れたらダメだ……
今の私は昔の私じゃない。
あの人に顔合わせらんないじゃん。
冷静……冷静……冷静、冷静
よし、まずは戻ろう。
「劍、テリアル、ありがとう」
「いや、悲しくなるのは当然だ。それよりなんでマルメーネ達がこうもあっさり殺られるんだ……」
アルナは頭を抱え込み1つだけ可能性が出てきた。
それはありえない話だがそれしかない。
「1つだけ、可能性がある」
「なんだ、その可能性って?」
その話をアルナがしようとした所で、ある2人組の男が叫ぶ。
「てめぇら!!!マテリアル軍とフェアリア軍か?」
「早速で悪いが殺させてもらうぞ!」
急に叫んできたので、味方かどうか一瞬迷ったが、アルナはその可能性が当たっている事に気づき、すぐに劍達に知らせる。
「皆の者!あれは神階だ!私達の倒せる敵じゃない、しかも2人もいればこの軍は壊滅するぞ!」
「神階って……まさか、あいつらにマルメーネは殺られたのか?」
劍がアルナに問いかけると神階らしき者がその問に答えたのである。
「そうだぜ。まぁマルメーネって奴だけじゃなくて他の黒階2人と王階様も殺してやったぞ?」
「なっ!」
「どっどういう事だ!?」
その話を聞いたマテリアル・フェアリア軍は更に驚き、軍全体がバラつく。
「軍も乱れてきたし、そろそろ攻撃するぞ。ゼフィン」
「はいはーい。王階様をぶっ殺したけどまだ物足りないからやるか!」
2人の神階はありえないスピードで降下し、雑魚兵士を次々と惨殺して行く。
スピードが早すぎてどこにいるかも分からないため、2万程度いた大軍勢も数十秒で2000の兵士が減る。
「このままではまずい!」
「魔階のアルナ殿!これは被害が大きい所ではないですぞ!」
「壊滅もありえるな……」
「どうするだ!!」
フェアリア軍が神階により混乱状態となり、現在被害の少ないマテリアル軍も神階とフェアリア軍の重圧に押し負け混乱状態と、非常にまずい状態に陥ったのである。
「どうすればこっから勝てるんだよ……」
《あとがき》
最近、新しい小説を作りました。
一言で言うと、めちゃくちゃ最高傑作です。
是非見てください。
少し物語が雑になってしまっている部分があると思いますがそこは多めに見てください。
次からはしっかりと書いていきます。
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