第十四話 ゾディア(SDSL)

「進炎スペクトル、凛炎 迦楼羅円!」


「また、そのような小技を、審判フロンス決強ログジュ


2人の攻撃は、激しく衝突し、劍は、技の力ではなく、身体能力の差で、押され吹き飛ばされる。



な、なんなんだよ、あいつ

まじで、チートじゃんか


「ロキ様、貴方はなぜそんなにも弱いのです?貴方は、リベルテ・ティースの王ですよ?」


「だからよ、、なんなんだよ!その、ロキ様や、リベルテ・ティースって!そんなの知るかよ!炎撃えんげき 八連撃はちれんげき!」


劍はただひたすら殴る。怒りのままに


「ロキ様、あなたの攻撃は非常に貧弱だ。教えてあげましょう。あなたが本当は何者か」


「なんだって……」


「まず、貴方のお父様とお母様は、この世界の人ではない。薄々気づいていると思うが、その武器、どこで手に入れたかロキ様は知っていますか?」


「この武器だと……確かに知らない」


「なぜなら、貴方が産まれる前に、この地球の横にある、新地球という馬鹿げた名前でこの地球の人は読んでいますが、正確にはゾディア《SDSL》という星で、貴方のお父様が使っていた武器だからですよ」


「お前、嘘をつくのもいい加減にしろよ、禁炎きんえん 猛炎もうえん!」


ひたすら攻撃を繰り返すが、全ての攻撃を避けられ、黒服の男は事実らしき事を話す。


「ロキ様のお父様は、ゾディアで、一国いや、大帝国を築いていました。その規模は、まぁこの世界でいう、ロシアぐらいでしょうね。ですが10年前、ロキ様が産まれて、6歳ぐらいの頃、ある一つの帝国で、何者かの反乱が起きたという知らせがあり、その帝国は滅びその横にあったお父様の帝国も危機に陥りました。その危険を察知した、お父様は、ロキ様とそのお母様を、この世界に逃がしました」


「でも……どうやってやったんだよ、距離がありすぎるし、20年前にこの地球の横に新地球が現れたんだ」


「そうです。文化はゾディアの方が進んでいる。転移など容易いことでしょうね。大帝国の王なら」


「俺が、王の息子……じゃあの記憶は……」


「まぁロキ様、そんな事はどうでも良いのですよ、私は昔、ロキ様のお父様の帝国、リベルテ ティースの十使徒の一人、煌剡団長でした」


「なんだよ、使徒って……」


「あぁ、知らなかったんだ、、十使徒とは、この世界で言う、八つの学園の生徒会長の様なものですよ。まぁ戦闘力で言えば、あの、聖連七には勝てますね」


「くそ、お前……」


「話の続きです。でも、私は貴方のお父様からら、火人が、隣の王国を混乱させ、リベルテ ティースの王国まで破壊しようとしていると思うから、殺して来いと、ですがやはり無実でした。そして、その罪を、私に全部擦り付けてきましたよ。だから、王国から出て、新しい王を探しました。そして、ついに見つけたのですよ!この世界でね」


「そいつに、俺らを殺すよう言われたのか……」


「はい、そうですよ。なので、死んでもらいますね?この話を聞いてくれてありがとう。安らかに死んでくれ」


黒服の男は、剣を握り劍に、攻撃しようとする、だが、

「貴様!」

と突然、黒服の男の攻撃を弾き、劍を助けたのは、聖連七であった。


「劍君、今後この様、危ない事はするな。

君の友達や明音は、君がこういう事をすると分かっていたぞ」


「えっ……みんなわかってたのか。」


「何、邪魔してんだよ、聖連七!」


「貴様、誰なんだ?途中途中でしか聞けていないがこの世界で新しい王が見つかったと、それは誰だ!」


「そんなの知るか!お前に関係はない。」


「ならいいだろう、叩き潰してやる」


「おいおい、争いはやめろ」


そこに突如出てきたのは、金色の髪に、赤い目、そして明らかにオーラが違う、どこかの生徒だった。


「あっ……封魔様。」


「ここは戦闘の場所だぞ、膝まづくな。リムカーン」


「は!」


なんと、封魔と言うものは、黒服の男を従わせていたのである。


「貴様、封魔ではないか!なぜそいつと絡んでいる!」


「七……お前は見てしまったのか。まぁいいだろう。ここは一旦おさらばだ」


「待て!まだ戦いは終わっていないぞ!黒服!」


そう言う劍だが、封魔と黒服の男は去っていった。


「劍君、今は冷静になれ。大会はまだ終わっていないぞ。」


「えっ……?でももう少なくとも1時間は立ってますよ。」


「それがフリッツリーシャという者が、劍君のために、戦いをわざと長引かせたらしい。そのため、もちろん、敗北となったがその報告が来たのは今だ」


「えっ、リーシャさんが……」


「後悔は後でしろ。まぁこの事は内密にな。明音には、話しておく」


「分かりました」


「決勝はすぐだ。いそで行け!」

と言われ、全力で会場を目指す。


あの黒服に、言われた事……

確かに疑問ばかりだが、嘘ではないって事は分かる。

だが今はそんな事は考えている場合じゃない。

今は大会だ、急がないと!


劍は会場に着くと丁度アナウンスが始まり、フィールドに立つ。


「さて!さて!ついに、決勝戦です!今回の大会は、波乱波乱波乱波乱ばかりでしたが!やっと決着が決まります!果たして紅炎王座戦の一位となるのは!誰なのか!」


「バトル!スタート!」


「よろしくな、劍君。」


「はい、よろしくお願いします。」


と早瀬瞬太郎に挨拶される。

と、つかの間、速攻で攻撃が来るが、姪会長よりは、遅い。


「こっちも行かせてもらうぞ!進炎スペクトル!凛炎 迦楼羅!」

と周囲を炎で囲い攻撃する。


「まじかよ……でれねぇって!火が弱い?」


「なっなんで、外に!」

と劍は、驚くが、さっき進炎スペクトルを使い、技を連打した事により、疲労があまりにも、あったのである。

その疲れを逃さず、早瀬瞬太郎は、速攻で攻撃を仕掛ける。

だが、「劍ーーー!頑張れー!」と舞の応援が聞こえる。


「おいおい、まだ治ってねぇーのによ、舞……ありがとな。」

と小さく微笑む。


「さぁ行くぞ、劍君!」


「あぁ!こっちも行かせてもらうぞ!炎残えんぜん 全炎煌ぜんえんこう!」


この技は残りの力を全て出し尽くす技であり、その力を剣に宿し、攻撃する。


「うりぁぁぁぁぁぁ!」


「おぉぉぉぉぉ!」

と2人が叫びあい、ゆっくりと、早瀬瞬太郎が倒れる。


「なんと!最後に立っていたのは!黒崎劍選手だ!!!」


「いやー中々シンプルな戦いでしたね!」


「久しぶりにシンプルな戦いは見た気がするよ!」


「それでは、時間がかなり押しているので、閉会式を始めます!」


「選手の皆は、フィールドの真ん中に集まってね!」

とアナウンサーが言う。

そして、全員が集まる。



俺は、優勝金の5億円を貰い、パートナーの舞と使う事となり、トロフィーもくれた。

俺はこれで良かったのか分からないが、優勝は、とても嬉しかった。


その後、劍は、学校に戻る途中や、戻った後に、色々な人からお祝いを受ける。


「劍君、おめでとう!」


「舞のおかげだよ。」


「照れるよ!」


「ほんとにありがとな。」


「うん!」


「おい!お前らイチャイチャするな。私は観客席で、見てただけだぞ。」

と参加出来なかった事実が文句を言う。


「まぁまぁ笑」


「事実も、今度は一緒に大会でようね!」


「うん、舞を倒す。」

と楽しい会話が続く。






同時刻の獅羅雲学園の1階、


羽波が誰かに電話を掛けている。


「あっ……でた」


「お前は何をしている、羽波。あんなくそみたいな試合をしやがって!あの約束はなしだ。計画は実行する」


「待ってよ!次は、次こそは!」


「無理な物は、無理だ」


「……」

と電話が切れる。


「劍、舞、ごめんなさい。」






同時刻のある会議室。


「必要なお話があり集まってもらいました」


「七よ、ここ最近では、おまり大きなお話は出てこないと思うがね」


「市会長……私、聖連七はこの身を捧げて言わしてもらいます。」


「なんだ?」


「天獄滅学園の会長、神麗 封魔の退学を勧めます」


「なぜだ?我はあやつがそこまで非道な事は思うぞ?明音よ、貴様はどうだ?」


「私は、明音に賛成です。今から七が、その非道な行いの詳細を話します」


「それって劍君の事?」


「姪!今から話すのですよ!」


「明音、すまん、すまん。」

と密かに、生徒会長の会議が行われていた。





そして俺はというよりこの世界の人々は、自分達がどんな状況に置かれ、自分達が人間じゃないという事に、気付くにはまだまだ時間が必要だった。









《あとがき》

と言うことで!

紅炎王座編は、これにて終わりです!

次の話で、色々とお話をするので、それまでお待ちください!

ここからが本番でとても盛り上がってきます!

これからもよろしくお願いします!

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