紅炎王座編

第一話 高校の仕組み(上)

「なぁなぁ今日、学校探検しない?」


「いいねー!ここ広いからあんましわかってないからなー!」


「じゃ決まりな!」

など生徒が話していると、「おーい、席に座れー出席を取るぞ」と一年Sクラスの先生、奏月南かなつき みなみが教室に入ってくる。

そして、出席の確認が終わり一限目が始まる。

一限目の最初の挨拶が終わり席に座ると、奏水先生から、学園の仕組みについて話すと言われる。


「まず難しい話からしようかね。この学園というか八つの学園はある物で成り立っている」


「ある物ねぇー」


「それは金だ。みんなも知ってると思うが入学した時にプライベートカードが皆の元に配られたはずだ、そのカードは個人の資金がこれから入るようになっており、最初は10万入っていると思う。そして月の初めに10万追加される。だがこれだけだとなんの面白みもない」


「正直、それだけで充分だと思うが……」

と親身に思う劍。


「なんかおもしろそーな話じゃん!」

と半分程度の生徒が面白半分で聞いている。


「クラスがなぜ各ランクに分かれているか分かるか?」


「天才だから?」


「まぁそれもそうだがSクラスは基本的に戦闘能力が格段に高く、勉学もかなり優秀で、家柄などの効果もある。そしてそのSクラスには、補助金と言う形でSクラス全員が使えるお金と言うものがある。これは先生が管理しているのだがSクラスは、3億円の補助金が出る。Aクラスは2億円、Bクラスは1億5000万、Cクラスは1億、Dクラスは5000万、Eクラスはなしとなる。これは実力の学校だ、力なきものに与えるものは無い」


「なんだそりゃ、3億円って……」


どうやったらそんな大金が手に入るんだよ。

絶対になんか法律破ってんだろ!

まぁ3億貰えるからいいか


「まぁ色々不満や動揺もあるがここからが重要だ、まずこの学園で過ごす限り、カードでの支払いが絶対、相手にお金を渡す事は不可能、だがクラスに与えられたお金を使うのは自由、だが今後の試験や戦闘で金は必要になる。そして退学の基準だ、自分の所持金が無くなれば退学、クラス金が無くなればクラス全員が退学、そして、一年の終わりにSクラスからDクラスにいないと退学だ。このクラスは話す必要が無いかもしれんが、クラス移動と一人移籍というものもできる。クラス移動はクラス金が上のクラスより上に行けばクラスが入れ替わる、一人移籍はプライベート金が二億貯まればAクラスに移動五億貯まればSクラスに移動可能となる。そして契約と言うものもあるがこれはまた後に話そう」


「なんだよ、その仕組み……」


「退学って……」


「まじかよ……」

と色々な生徒が不満をいい始めようとしている。

その時、黒坂羽波という少女が大きな声で、


「結局はSクラスに残ればいいのよ、今の私たちは選ばれた人材なのよ、負けることばかり考えては負けるわよ」


そう鼓舞するとほかの生徒たちも元気が少しずつ出始める。


そして、

「で、今から決めてもらいたいことがある」




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