第14話 川に魚が浮いていた
川に、死んだ魚が浮いていた
腹を見せて浮いていた
どんな人生(魚生)だったのだろう
魚は幸せを感じるか
魚は不幸を感じるか
腹が減ったことも
すいすい泳げて心地よかったことも
皆、今は死の中に。
川に魚が浮いていたんだ
可哀想とは思わないけれど
ただ、手をそっと心の中で合わせた
名もなき一匹の魚よ、安らかに眠れ
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