解説・トーレスアーク周辺機器
CAL.50
ブローニングM2重機関銃の事。自衛隊で何故かこう呼ばれる事が多い為民間人にもこう呼ばれている。呼び方はキャリパー五十。
通常の使用方法である車載や拠点防衛用の他にタコの主銃器としても使われている。
タコ用に使う場合当初は腕にマウントしていたが、装着した腕を破壊されると使えなくなる、射撃時の反動で機体が動けなくなる(反動を機体全体で受け止めなければいけなくなる)等の問題で銃身以外丸ごと包み込む様な小銃型のジャケットに装着し、タコサイズの小銃として使用する。その際ベルト給弾では色々と不都合がある為マガジン式に変更する。上部ヘリカルマガジン式が主流だがパンマガジン式を使う人もいる。引き金もアタッチメントにより押金式から一般的な位置の物に変更される。
耐圧服
高機動性で覇権を取ったトーレスアークだが、当初パイロットに多大な負担が掛かるのが問題だった。シートにサスペンションを取り付ける方法も考えられたが、激しい動きには対応出来ず逆に身体の負担を増幅させてしまう結果になった(現在でもシートサスペンションの付いた大型ダンプ等で悪路を走ると運転が困難になるくらいシートが暴れる)。その為戦闘機パイロットの使う耐圧服を流用したが、それでもトーレスアークの機動には対応仕切れずに専用品が開発された。
コウが自分の機体に新たにつけたシートをサスペンションと言っていたが、実際には磁性流体可変ダンパーにGセンサを組み合わせてあるモノで厳密にはサスペンションとは言えない。耐圧服が対応出来ないレベルのGが掛かった時のみ稼動するが、超高額なのでコストの面でトーレスアークには採用されていない。
耐圧服を着てシートに座ると耐圧服のカプラとシートが接続され、液体(主に水)により加圧される。本来Gに対応して適宜加圧されるが、戦闘機とは違い小刻みな機動の多いトーレスアークだとどうしても僅かに加圧のタイミングがズレる為に戦闘開始前に全身を強めに加圧しておくタコ乗りが多い。またエアコン等快適装備など装備されていないので、液温を調整する事で冷暖房をまかなっている。
圧が逃げない様にする為に耐圧服の表面はほとんど伸縮性のない皮鎧の様な物になっているが、細かく分割された可動部の動きのスムーズさと内側生地の伸縮で通常時の身体の動きに制限が掛かる様な物では無い。その結果耐圧服自体がある程度鎧の役割を果たすので、プロテクター類は基本付いていない。
内蔵しているCPUにトーレスアークの運動及び操縦データを保存する事が可能。自機を起動するキーデータも内蔵しており、起動時等にはトーレスアークコンソールのスロットに指先を突っ込むとデータリンク出来る。
ミッションザック
元々はトーレスアーク本体腰部の駆動液タンクの容量を増やす為の増槽。容量が上がればその分熱上昇を抑える事が出来るので、ミッションザックを装備すると継戦時間が延びるが、重量が増える為パワーウェイトレシオは落ちる。
現在はただの増槽では無く、瞬間的に人工筋肉の力をブーストさせる薬品を混入させた駆動液が入っている。
ミッションザックから人工筋肉筒に注入された薬品入り駆動液で、人工筋肉の最大性能を発揮する温度まで一気に下げる。これにより人工筋肉の本来持つ力が100パーセント発揮されるが、長時間の稼動はパイロットの身体に過大な負担となり最悪パイロット死亡も有り得る為作動時間に制限があるのが普通。
また、見た目よりも軽い為に装甲を追加したり追加武装を装着出来る様にハードポイントがあちこちにある。
装甲板
トーレスアークに取り付けである装甲板は通常鉄製の物。一枚板の裏にリブをつけて強度を増してある。トーレスアークはフレームと人工筋肉だけでも動く事は出来るが、フレームに掛かる負担が大きくなり、フレームの歪み等に繋がる。その為装甲板にはフレームの補強材としての面もある。
強化複合素材で装甲板を造る事もテストレベルではあったのだが、コストと製作の難しさで普及しなかった。
コウが使ったスケルトンアーマーは、本来メーカーがカタログに載せる為のデータを取る際使用していた物で、装甲としての性能は無い。基本的に装甲板裏のリブのみの物に防塵の為の鉄薄板を貼ってあるだけで、補強材としても最低限の強度しかない。
当然実戦で使う物では無いが、コウの様に高機動性を求めるタイプの人達に多少の需要はある。しかし普通は機体装甲の一部をスケルトンアーマーに替えて軽量化するのが一般的で、今回のコウの様に全身スケルトンアーマーというのは狂気の沙汰。
人工筋肉式銃
加藤が何処からか仕入れてきた物。
仕組みとしては昔懐かしい銀玉鉄砲に近い。
人工筋肉の伸縮力で弾頭を弾き飛ばすだけのモノだが、トーレスアークの指の駆動に使われるサイズの人工筋肉を使う為威力は結構凶悪。人工筋肉を拳銃サイズに搭載するとフレームが基本的に持たないのだが、コウの銃は実用試験品という事でα+β 型チタン合金製のフレームを持つ。
利点としては静粛性と威力の調節可能、装弾数の増加や低反動等があるが、携行用の銃としては余りにも高額な為普及出来ない(コウの物は大量生産でコストを下げる事を考えての試験品らしい)。
コウの機体のミッションザックに搭載される物は、多薬室砲の原理を流用した物で、弾かれた弾頭を更に複数の人工筋肉で順番に弾いて加速させる。
当然だが物理的機構だけではまともに機能出来ない。弾頭を加速させる人工筋肉の制御システムだけの為にミッションザックの四分の一の体積を食う。また、機構上発射時に妙なブレが出る(連続で人工筋肉が作動する為)のと銃身が熱を持つのが欠点。その為銃身を通常の砲にはあまり必要ない放熱フィンで覆ってある。
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