未来編第弐章「旅路と交流」
未来編第陸話「初めての戦い」
さて、一方は湖を出発し平原地方へと向かっていた。
ツチノコ「それで、何か思い出せそうか?」
ギコ猫「正しいかは分かりませんが……僕、フレンズになる前は軍人だったような気がするんです。」
あの夢は恐らくフレンズ化以前の記憶、恐らく深層心理的な何かとして存在するんでしょうね。
普通に考えたらあんな夢見ませんし。
スナネコ「ぐんじん?って何ですかー?」
ギコ猫「えっと、軍人っていうのは人民と祖国を守るために……」
スナネコ「じんみん?そこく?」
ギコ猫「人民と祖国は例えるならフレンズとジャパリパークみたいなものです。
フレンズとジャパリパークを悪い奴から守るために戦う、それが軍人です。」
それにしても、フレンズに説明するのは大変ですね……
ツチノコ「つまり、セルリアンハンターみたいなものか?」
ギコ猫「まあ大体そんな感じです」
すると、急にスナネコの耳が何かに反応した。
スナネコ「静かに、何か来ます」
ツチノコ「…居るな」
ギコ猫「見えるんですか?」
ツチノコ「これはピット器官と言ってだな……はっ!と、兎に角セルリアンだ!」
すると、ギコ猫の耳も振動をキャッチした。
確かに近付いてますね……心なしか一方向じゃないような……
スナネコ「……囲まれました」
ツチノコ「くそっ!フィルターのお陰で個体数は減ってるはずなのにーッ!」
スナネコ「群れになってるんじゃないですかー?ネズミだってそうですし」
確かに、スナネコの考えは正しい。
絶対的な個体数が減ったためセルリアンも戦術を変え、群れという形で行動しているのであろう。
ツチノコ「とにかくギコ猫、お前は産まれたばかりで戦えないだろ、下がってろ!
ここはオレたちで何とかする!」
スナネコ「この数、どうします?」
ツチノコ「幸いにも一匹一匹は小さいから一発で倒せる。確実に減らしていく。
持久戦だとこっちが不利だ。最初から全力で行くぞ!」
スナネコは素早い身のこなしでセルリアンを撹乱しながら、鋭い爪で一匹ずつ斬り裂き倒していった。
一方でツチノコは得意の蹴りでセルリアンを粉砕した。
(*゚ー゚)『貴女は戦わなくて良いの?』
ギコ猫「えっ何故ここにモナギコが!?貴女は一体……」
(*゚ー゚)『まあ、神の使いだと思ってくれれば良いわ。
それで、貴女に戦う気はあるのかしら?』
ギコ猫「見てるだけなんて嫌です。僕も戦って皆さんのお役に立ちたいです!」
(*゚ー゚)『貴女は紳士的で素敵ね、良いでしょう、貴女にまたしぃの力を授けます。』
ギコ猫「またしぃの力とは?」
(*゚ー゚)『どうやらフレンズ化でそれも忘れてしまったようね、貴女にはまたしぃの知識も授けましょう』
ギコ猫「うわっ、まぶし……」
気付けば、ギコ猫の手には桃色に光る刀があった。
ギコ猫「これがまたしぃ……よし!」
この刀には意志があるのか、意識しなくても次の手を教えてくれるのである。
ギコ猫は刀に導かれ走り出した。
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