先生。それは、フィリピン人?
「友人の姪っ子のフィリピン人から、スカイプで英語のレッスンを受けています」
と電話をかけてきた日本人男性。
オペレーターに英語で話したが通じず、私のところに電話が転送されました。
「フィリピンにいる彼女から、スカイプで英語のレッスンを受けています。彼女、教え方が上手いんですよ。ボクは、アメリカ人とかイギリス人とかより、日本人はフィリピン人から英語を教わるべきだと思うんです」
日本で英語講師として働きたいという彼女のために、男性は仕事先を探し始めました。
「日本の英会話学校って、イギリスとイギリスの領地国家の人しか先生に採用しないんですよ。カナダとか、オーストラリアとか。意外とね、アメリカとかフィリピンは英会話の先生になれないんですよ!」
私は眉を思いっきり真ん中に寄せて、男性の話を聞いてました。
英会話学校に行ったことないけど、英会話講師しているアメリカ人やフィリピン人いますよ。英語だからって、ブリティッシュイングリッシュを話す人しか英会話講師になれないというのは、偏見ではないのかな?
「先日、彼女からね、日本にある英会話講師をあっせんしている団体から採用を断られたという連絡があったんで、私ね、その会社に電話したんですよ」
その会社は男性に、フィリピン大使館からの推薦状がないからと、不採用の理由を説明したそうです。
この話の流れからいくと、男性はフィリピン大使館に対して、推薦状の依頼をするのだろう。それで、相談センターに、仲介をお願いしたいのか?いや、待てよ。知り合いでもない人の推薦状って、大使館は書くの?
私は背筋を伸ばし、受話器を持ち直しました。
「そちらで、フィリピン人を英語の先生として受け入れる学校とか、ご存知ありませんかねぇ?」
うっ・・・
やられた~ぁ(>_<)
深読みしすぎたぁ~・・・
「えーっとですね。わ、私ども相談センターは、就職のあっせんをしておりません…」
「えーっ!私は、相談センターじゃなくて、支援センターに電話したんですよ!」
なにーーーっ!
(ノ゜O゜)ノ
突然、足を踏まれてうずくまっているところに、背中にボールが当たったかのような衝撃です(涙)
「あ、あの…、こちらは相談センターでありまして。外国人の方が、生活やお仕事でお困りのことを相談するところでございます。日本の会社に馴染めないというご相談には乗りますが、仕事のあっせんや就職支援をするところではごさいません」
「え?そうなの?」
男性は、すっとんきょうな声を出しました。
「こちらには、支援センターはございません。他のセンターさんと、お間違えではないかと、思いますが」
「今のお話を踏まえて、彼女に話してみます」
彼女に何を言うのだ?
私が頭を抱えていたら
「これから、・・・で英会話のレッスンがあるから、この辺で」
男性は、そう言って電話を切りました。
男性がレッスンに通っている場所は、イギリス人の講師を揃えているのがウリの英会話学校でした。
「イギリスとイギリスの領地国家の人しか先生に採用しない」英語学校って、ご自身が通っている英語学校ではありませんか?(ノ゜O゜)ノ
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