第6話 夢の実現

 正雄はネットの時代、便利にななったのをここ数カ月で改めて実感していた。

コロナ禍もあり、出版社のある東京にも行けない中、自宅にいながら絵本の出版が出来るという事を。

 また、ここ数年の出版不況もよく聞いていた。夢の実現には金がかかる。

特に芸術や文芸、エンターテイメント関係は厳しい。ギター教室で習っている先生もプロのミュージシャンをしながらレッスンも行っている。売れないお笑い芸人や音楽のバンドメンバーがアルバイトをしながら活動しているのもよく聞いていた。世の中、決して全てではないが金で動いている。正雄もこの歳になるとよく実感しているし、バカなことをやってと言う友人もいる。ただ応援してくれる友人の方が圧倒的に多いのも事実である。みんな夢を見る、叶えたいと思う気持ちは同じである。

 少しでも、亀のように確実に一歩一歩進んでいこうと正雄は誓った。

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