第4話 Keep on fitting
人は何故戦い続けるのか。久々の弔問の帰り、喫茶店で正雄と同級生3人は歓談した。還暦を前にして、再雇用で働くことを希望する者、自由に自分の趣味ややりたい事に専念する者と色々である。
生きている限り戦い続けなければならないというのが正雄の心情であった。まあ、ボチボチ、適当にやろうぜという者もいる。この年代になると、子供も手を離れて孫もいる者もいる。
中島みゆきの「ファイト!」という曲の中に、「ファイト! 闘う君の唄を闘わない奴等が笑うだろう ファイト!」という歌詞がある。正雄は在職中、心の中でいつも唄っていた。
12月、退職して8か月が過ぎようとしていた。正雄の心の中にまだブスブスと戦う炎のようなものが燻ぶっているような気がした。
よし! また、闘おうか。とにかく戦おう。死んだ奴らのためにも、自分が生きている間に。夢を諦めるな。一人強く誓う自分がいた。
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