Step11 告白
結構あの言葉は傷ついたな…。小谷瀬君酷いなぁ。
『親友』か…。親友になれるのは嬉しいけど、あれは告白だって乙女はそう思うよ。
帰りのHRが終わり小谷瀬は早々と帰る支度をしている
「ねぇ、小谷瀬君、昨日はゴメンね急に怒って」
ここで話しかけなきゃ一生話せないと居ても立っても居られない思いで声を掛けた
「俺こそゴメン、俺と親友なんて嫌だよね?」
小谷瀬は少し寂しそうに言った。
「ち、違うの!!!!!」
つい声を張り上げて応えてしまった。クラス中の視線が私たちに集まる。
「違う?」
「わ・た・し は小谷瀬が、そ、その」
そこから先の言葉が出ない、簡単な言葉なのに。
「告白してくれると思ったの!」
緊張のあまり声の調節が出来ず大声で言ってしまった。
「だって、友達以上の関係って普通はそう思うじゃん!」
私は泣きじゃくりながら言った。彼の悪意のない言葉がとても傷ついたのだ。
「好きなの!小谷瀬君のことが好きなの!」
言ってしまった。もっと好感度上げてから言いたかったのに。
「え?俺も…芹沢さんが好き」
「ほ、本当?」
生まれて初めての告白が成功した。
「じゃあ、付き合ってくれる?」
私は涙目で訴える。
「こちらこそよろしくね」
小谷瀬は歯を見せて応えた。
「「「「うぉおおおおおおおお キャァァァァァ」」」」
クラスから奇声と歓声が上がる。
「おめでとう」
村田は私の肩に手を置きそう言った。
「ありがと!」
「一緒に帰ろ?」
手を差し伸べて言う、手をつなぎたいサインだ。
「うん、帰ろ」
小谷瀬はたどたどしく私の手を取って言った。
「うへへへ。幸せぇ、融けそう」
「かわいいなぁ」
何故か小谷瀬が照れながら言った。
「私たち最高にラブコメしてる!」
私が小谷瀬君のメインヒロインだった。
幸せな時間が二人を包んだ。
好感度0から始めるヲタク男子のオトし方 葉月琴葉 @paseri13714
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