Step5 連絡先をゲットせよ

 それからの授業は長かった。心臓がバクバクしていて授業どころではなかった。


 (やっと待ちに待った休み時間だ~)

 

 「芹沢さん?一限の休み時間に言ってたLaneの交換するでしょ?」

 小谷瀬はスマホを片手に問いかける。

 「うん♡しよ?」

 私も携帯を鞄から取り出す。


 「フリフリで良い?」

 「うん」


「フリフリ」

「フリフリ」

 早速携帯をフリフリしてLaneを交換する。

 「えっと、『創太』で良いの?」

 「うん、それそれ芹沢さんは『あお』でいいの?」

 「う、うん、そ、そうだよ」 

 (間接的とはいえ、あだ名で呼ばれて嬉しいよぉ)

 

 「あのさ、小谷瀬君!その、もし良かったらで良いんだけど、お弁当一緒に食べない?」

 私は最大の勇気を振り絞り誘ってみた。

「え?芹沢さんがそれで良いなら良いよ」

 

 「うん、良いよ一緒に食べよ」

 そう言って机をくっつける。 

  

 「わ~小谷瀬君のお弁当かわいい~彼女?」

 少し女の子らしい弁当だったので探りをいれる。


 「え?彼女?いないいない、妹だよ」

 小谷瀬は手を横に降り否定する。

 「へ~妹、良かった…」

 妹と聞き安堵し胸を撫で下ろす。


 「…」

 再び沈黙が続く、この沈黙を破ったのは小谷瀬だった。

 

 「あ、そうだ、Laneのアイコンこれ芹沢さん本人?」

 

 「そうだよ、友達と撮ったやつ」

 私が撮った時の写真を見せて言う。

 

 「そっか、少し可愛かったからさ、気になって」

 小谷瀬は恥ずかしそうに目を背けて言った。


 「え、ありがとう嬉しい」

 (正直『可愛い』って言われて嬉しくない女子なんていない、だからとても嬉しかった)


 そんな楽しい時の終わりを告げるチャイムが鳴る。

 まだ話足りないが、Laneを交換できたのでそっちで話そう。


 Step5 連絡先をゲットせよ 終了


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