死んじゃったぼくからの手紙

月曜日の手紙

パパへ、これは月曜日の手紙です。

月曜日だから、今日は学校へ行きました。

特にね、楽しいこともないんだよね。

勉強して、部活して。

みんなでちょっとしゃべって。

なんで人って、特別楽しくなくってもゲラゲラ笑えちゃうのかな？

ぼく、いつも不思議に思うよ。

まぁぼくもいっしょに笑うんだけど。

ぼくだけ笑わないと、それはそれで馬鹿っぽいしね。

パパが中学生だった時もそうだった？

あ、でもひとつ、いいことありました。

ガチャでレアな新キャラがきました。

強いしかわいいし、いいね。

このゲームはカードが強くないとダメ。フレンドも少ないし、勝ち目がないっていうか。何事も手に入れられたカード次第。

だからまぁ、嬉しかったです。はい。

おこづかいを使うのは、ちょっとタメライってのがあるので、毎日ログインしてコツコツ貯めた石でガチャしました。

パパってゲームやる人だっけ？

分かんないなぁ。

そう考えるとさ、案外パパのこと知らないね、ぼく。

パパはふだん、何をしていますか。

会社にいる間、休憩時間はゲームしたりしますか。

ジャンプは読むよね、毎週買ってきてくれるし。

ぼくもジャンプは好き。

今は、ママが大変だから、パパは家でもゆっくりできないよね。

四十九日までは、ってみんな言うもんね。

よく分かんないけど、大変なんでしょ、大人はなんか、手続きとか。

ぼく、それは分かってるから、今日もお風呂掃除したし、結構協力的な息子やってると思ってるよ。

死んだらできないけど。

まぁ仕方ないよね、みんないつかは死ぬってやつ！

明日もきっと、楽しくない気がするけど。

休むと目立つし、学校いきます。

月曜日の手紙、おわり。