S3 10分でわかるま虐の歴史 1月25日
スーパーチャット ワシトウ 50000 はよ泣け
5万払って泣けとか言われてて草
特殊なお店かな?
初配信なのに……w
真帆:
あー……、てすてす。みなさん、はじめまして。今日からVtuberとして活動をしていくことになりました清浦真帆って言います。みなさんと、楽しいひとときを過ごせていけたらいいなー……、と思っています。あっやめてくださいよ伊良原さん……ダメですって!あっちょ……(黒画面)――失礼しました。えっと、ENOKIの上司?の人が急にマイクを奪っちゃったんですにゃん。本当に困ってるんだにゃん……!?!?ちょ、ちょっと伊良原さん!?これはどういうことかにゃん!?あっちょそういうこと言いたいわけじゃないにゃん!!あーもう!!!(黒画面)――――どうしてもこの猫語が治らなかったので今日はこういう感じで行きたいと思うにゃん……。自分で言ってて流石にやばいと思うにゃん……。
――次の日――
初配信あざとすぎた
使える
スーパーチャット ワシトウ 50000 お前は泣いてるのが一番かわいい
彼氏面が早すぎる
どっからそんな資金が……
真帆:
こんにちは。って言ってももうすぐ夕方ですよね。清浦真帆です。みなさんと、楽しいひとときを過ごせていけたらいいなー……と、思っています。前回は上司に謎の猫語改造マイクを渡されてひどい目に遭いましたが、今日は大丈夫です。正真正銘、普段の私をお見せできたらいいなーと思ってます。あーやめてくださいやめてくださいほんっと待って!待って!!血はダメですって!ね?今配信してるから、ね?あっ……♡もうやだ……一旦止めますね……ひぅ♡(黒画面)――――すいませんでした……。伊良原さんが止めてくれたんですが、ペットのコウモリが……あーごめんなさい待って……!コウモリって言ったのは謝りますから……!ちゃんとあなたにはジャンくんって名前があるんですもんね……はぅ♡放送の時くらい我慢して……それ以外なら血ならいくらでもあげますから、ね????すいません……、一身上の都合で放送はこれで終わりますね……こ、来ないでー!!!!
――次の日――
声も出ていないのに伊良原の存在感が強すぎる
竿役にされそう(小並感)
というかENOKIの配信大体ファンタジー要素入るよな。演技にリアリティある
設定は投げ捨てるものなのにな……
スーパーチャット ワシトウ 50000 もっと泣くと人気出るから取り乱して泣け
いつもの人だ……
毎回赤いけどやばすぎるだろ……
真帆:
こんばんは。今日は雨が降って大変でしたね。私もびしょ濡れで困っちゃいました。どうも清浦真帆です。前回は10分くらいで生放送中断して申し訳ありませんでした……。上司の居候に血を吸われてて……。――でも炎上しなくてよかったです。ENOKIの方針でその、色々とほら、RTが回ってくるじゃないですか。私、初めて自分の二次創作絵ってのを見たんですが……、その、そんなにえっちなやつはダメですからね?そのー、私の放送は健全な放送を目指しててこういうのはダメなんじゃないかって……あっ伊良原さん!?えっとだーめーでーすー無理です無理ですって!!ほら、健全な放送ですし?えー……『清浦真帆はえっちなのでも大丈夫です!みんな、私にどんどん見せてね!』はい……、後でツイートもします……。あ、いやそのパワハラじゃないですから安心してくださいね。優しいコメントの方がパワハラを疑ってくれてるんですけど、これは私の覚悟の問題というか契約の問題というか……。コメントの方はみんな優しくて嬉しいです……!
不憫かわいい
伊良原が強すぎる。弱みでも握ってるのか?
真帆虐待助かる
ま虐いいぞ~
新たな性癖の扉開きそう……
コメ欄が不穏で草
――2時間後――
真帆:
えー……次のマシュマロは……『駅でそこそこ満員電車の時にすれ違いざまに真帆たんの首筋をぺろっとして変な悲鳴あげさせたい』えー……と。反応に困ります……
方向性が決まってしまった……
まだ3日目なのに……w
気持ちはわかる
「なるほど……、えっちなお姉さん枠ね……。足りない役割だしENOKIそういう売り方するのかぁ。本気で取りに来てるなあ」
――光綿市 光綿支部紅葉――
帯刀「瀬川さーん。今日お客様来るんじゃなかったんでしたっけー?」
瀬川「あーそうだったかもね……。あんまり会いたくないんだが、仕方ないか……。約束はしていたからね」
元木「――会いたくない奴……、人生生きてたらいくらでも居るよな……誰だってさ……」
▶相変わらず壁の方を向いてボソボソと呟くよ
稲生「お客様……?誰だろう……?」
瀬川「いやまあ……。そうだなぁ、怖い、のかな。この歳になって高校時代の思い出がそのまま存在している、というか……。色褪せない思い出が当時と変わらない口調でいるというか……」
帯刀「うーん、でも遅いですねー。私、ちょっと見てきますね」
▶刀を持って帯刀は出ていったよ
瀬川「ああうん……。気をつけてね」
――光綿市:某所――
▶帯刀が店を出たのと同じくらいの夕方頃。いつものように路地に入り紅葉に向かう作業をしていた浅倉は、太っており無精髭でTシャツジャージのおじさんに声をかけられますね
おじさん「お嬢さん、道に迷ってしまって……。城跡公園はどうやって行くのかな?」
▶地図が書かれている本を取り出し、浅倉に肩を寄せます
浅倉「うわっ……。――スマホで調べればいいんじゃないですか?紙の地図じゃよくわかんないですし」
▶おじさんは急に裏拳で喉を殴打してきます
▶浅倉 根性で判定
失敗[人間振り直し]
▶酸素が脳に通らなくなり、気絶してしまいます
浅倉「あがっ……うぅ……」
おじさん「さて……」
▶おじさんは大きめのダンボールを組み立てて浅倉を入れて大通りに出、悠々と車に乗りました
――光綿市:光綿支部紅葉――
瀬川「はぁ……。気が重い」
元木「瀬川さん……。その……、どんな人なんすか……?偉い人なんすか?」
瀬川「まあ……見ればわかるよ」
花園「ちーっす、どーも」
早乙女「アパート決まりましたよ! 病院とここのちょうど真ん中あたりの3LDK!――ってなんか空気重くない?」
瀬川「ああ、君たちか……。悪鬼の説明をしていないが、まあ怪人を殴り飛ばす仮面ライダーだと思えばよい……、それより前回の報酬を渡していないね。先に受け取っておいてくれ」
▶瀬川は車椅子から封筒を取り出して渡すよ
稲生「あ……愛さんと……、花園さん。――でしたっけ……。こんにちは……」
花園「お、久し振り。そっちは……初めましてか」
元木「……っす」
瀬川「今日は一般のお客さんもいませんし、ここにいるのは全員夜叉ですよ。運命共同体ですし、仲良くしてくださいね」
花園「ああ、お互い大変だろうがまあ、上手くやろうか。俺は花園恋。あー、イラストレーターだ」
早乙女「前回ってもらわんかったけぇ?コ……花園さんにお礼渡せるわー」
花園「――マジでこの額か……。ロクでもないことに巻き込まれちまったなあ……」
▶お互い真逆の表情をして封筒を受け取るよ
瀬川「これを渡しておかないと帯刀さんが首落としちゃいますから」
???「しょうねーん!!来たよーーーー!!!!!」
瀬川「――はぁ……」
稲生「うわっ……。大きい声……もしかして、あの2人がお客さん……?」
瀬川「――そうだよ……」
▶扉をゆっくりと開けて、JCくらいの見た目の女の子と、男子高校生が一緒に入ってきますね
???「しょうねーん、また老けたねー!人間運動しないとどんどん老けていくばっかりだよ?」
瀬川「そうですね……。――ところで、そちらの少年は?」
???「んー?父さんのところの、ほら。茶道のあれよ。ほら、挨拶して」
夕宙「こんにちは。夕宙来玖です。まあ、どうやらあれってことらしいんで。そういうことです。」
▶ものすごく普通の少年が頭を下げますね
???「この子たちが新しい夜叉の子たち??」
瀬川「そうですね……。そちらの少年のことも含めて、まずは自己紹介してください……」
四季「はいはい。私は萩野四季。そこのおじさんの先輩だった夜叉だよ。今は小説家してる」
四季「で、こっちの思春期拗らせてるっぽい感じの私の彼氏に見える少年が、茶道っていう新潟で製造されてるアンドロイドシリーズの中釘型の新型だよ。名前はえっと……、来玖くんでいいんだよね?」
花園「アンドロイド……アンドロイド!?とてもそうは見えねえな……」
早乙女「ロボってもっとペッパーくんみたいのかと思ってたわぁ」
稲生「おお……、すごい……。普通だったら絶対知り得ないことなんだろうな……」
夕宙「まあ……、そうですね。一応人間なんですけど。」
元木「どっちなんだよ……」
四季「そういうプログラムなの。面倒だけどそう思い込んじゃってるから、適度に無視してあげて」
花園「ま、これから仲間になるってんなら、よろしくだな」
瀬川「それにしてもお姉さん……。また若くなりましたね」
四季「でしょ?なんか最近どんどんお母さんキャラのロリ化が進んでて、バブみをロリにもとめてるから影響されてるみたい。――子供料金で色々便利よ?」
▶きゅーんとぶりっこポーズを取りますよ。瀬川は思わず目を背けます
瀬川「ああ……。そうですか……そうですよね……、はい……。ところで、宇都宮にいたのではないんですか?」
四季「まあまあその前に君たちにも布教しておこうか、はいどうぞ」
▶四季は本を取り出します。文庫本サイズですね
▶元木 ラノベで判定
成功
▶この本は『俺の彼女と幼馴染と後輩が修羅場すぎて俺が刺されるまで』を渡してきますね。のととがの略称で親しまれていて、この間映画が大ヒットした作品です。
四季「君たちがのととがを読んでくれれば、更に私が若いまま維持も出来るし。面白かったら続き買ってね」
花園「あー、今時のラノベって感じだな。帰ったら読んでみるか」
稲生「これは……小説……?タイトルは……どこかで見たことはあるような……」
元木「……!え!?のととが!?もしかして作者さんなんですか!?ご本人!?」
四季「そうだよー?サインあげよっかー?いいよー??」
元木「まじっすか!?俺、後輩の子の闇属性すげー好きで!サイン欲しいっす!」
▶元木は加蓮というキャラを指差し、表紙をパシパシ叩いていますね
花園「こういうのが最近はウケるのか……参考にしてみるか」
元木「てかみんな知らないのかよ!?こないだ映画化したじゃんかよ!」
早乙女「私あんまりそういうの疎くてぇ///」
瀬川「恥ずかしいんでそれ以上やめてくださいお姉さん……。それより大事なことあるでしょう……」
四季「怒られちゃったし後でね。――あーそうそう。こないだ光綿で大規模悪鬼が出たでしょ?そのときに混ざったとされる悪鬼の原因の死体、身元がわかったのよ」
元木「あ……うっす……。――原因の……死体……?」
四季「死亡者は
四季「のととがもそうだけど、Vtuberにスパチャをしたりもしてたみたいで、ハコベちゃんとこのはちゃんがお気に入りだったみたい。今日はこの悪鬼の残り香の確認と、こっちの来玖くんの実戦投入も一緒に確認しちゃおうかなって」
夕宙「ってことらしいので、よろしくです。」
瀬川「なるほど……。じゃあ前払いで40万、完了報酬で合計170万円くらいで……、お願いできますか?」
花園「死なねえように頑張らねえとな」
稲生「やはり、こう……人が亡くなってると聞くと……ズンっときますね……」
元木「残り香……、消えてないのか……」
四季「死んだ時の思いが一番強いのよ。強すぎると人間の身体になって、幽霊として扱われるよ。消えるまで時間がかかるとはいえ、思いだけしか残ってないからかなり思考の偏りも強いけどね」
瀬川「位置は山城公園にあるよ。気をつけて行ってきてくれ」
早乙女「前とその前の合わせた以上じゃん……。お姉さんも一緒に来てくれ――っていないじゃん」
四季「じゃあしょうねーん、私達は思い出話しよっか?待ってる間やることもないでしょ?鳴月ちゃんもいないしー?」
瀬川「――はい……。出来れば早く帰ってきてくれると嬉しいので……」
元木「……じゃ、――行ってくるっす……」
――某所――
▶おじさんは何処かの部屋に浅倉を気絶したまま連れてきます。素寒貧かつ、牢屋のような場所で、浅倉の足首に鎖を巻き付け牢の鍵をかけて出ていったよ
おじさん「まず第一段階……買ってくるか」
――光綿市:山城公園――
▶陽も沈む頃、城の跡地の山を雑に整備してピクニックコースにしたような場所ですね。人気はそれなりにありますが、冬キャンをするような層は少なくピークよりはかなり少ないですね。四季からもらった手書きの地図によると、中腹のあたりで死んでいたようですね。
元木「――ピクニックコース……。人通りはボチボチ……もう暗いだろ……。帰れよな……」
稲生「山の中とは言え、こんなところで……?一体何があったんだろう……?」
花園「とりあえず大丈夫だとは思うが、キツくなったら早めに言ってくれよ」
夕宙「まーあ夜になったらまた、見られる景色が違うってことなんじゃないですかね」
元木「地図は……っと。――シストア!」
早乙女「はー……。寒いけぇ……そういえばロボットくんは何て呼べばいい?」
夕宙「ロボットくんって僕ですかね。本当に人間なんですけど……。友達からはコウって呼ばれてますよ。名前をlikeってことにして、日本語読みにしてコウらしいっす」
早乙女「ロボットじゃなくて人間なんけ?――じゃあコウくんって呼ぶけぇ私は愛って呼んでね!」
花園「奇しくもlikeとloveが揃ったわけだな」
夕宙「loveなら二人もいるし、もう一人くらいlikeがいてもいいんですけどね。――愛さんっすね。よろしくです。」
▶元木 地図[パチュリー]で判定
成功
▶見取り図を見て、もらった地図と照らし合わせてどうやら川のあたりで死んでいたようですね。川沿いを歩いていればつくだろうと思いました
元木「――愛の戦士かよ…………。――っと地図によれば……、川あたりっすね……。川沿い歩けばつきますよ。」
――光綿市:山城公園 川沿い――
▶それっぽい場所につきましたが、周りに小さく金色の光が見えます。ホタルかな?と思いましたが、よくよく見ると悪鬼と同じ感覚がします。残り香の意味を肌で理解しました
元木「――っとあれじゃないっすか……?」
稲生「なんだろう、ちょっとだけ光ってる……?これが悪鬼の残り香……なのかな……?」
花園「妙なのが見えるな……。これか?」
元木「今回の目的って……コレを調べる……?見たってだけじゃダメっすよね……」
▶早乙女 観察力で判定
成功
▶金色の光の後を追っていくと、川沿いではなくその近くの森の中からたくさん出ているのがわかります
早乙女「んーあっちの方に続いている感じけぇ追いかけてみようっか」
花園「面倒なことになったなあ……」
元木「森の中ねぇ……。ピクニックじゃなくなってきたな……」
▶花園 サバイバル知識で判定
成功
花園「こういう場所の歩き方、ってのがあるんだよな。――ん?スマホがあるな」
▶しかし、電源がつきませんね。液晶が割れていますが壊れているわけではなさそうなので、充電したらつきそうです
花園「充電切れか。誰のかは分からんがこんなとこで落としてんだ、後で交番にでも持ってくか」
元木「――アンドロイドっていうならなんか充電とかできないんすか……?USBでないんすか……?」
▶夕宙 記憶力で判定
成功
夕宙「申し訳ないことに普通に人間なんで、普通にバッテリー持ってるだけなんですけどね。ちょっと借りてもいいです?」
稲生「なんだ……。ケーブルがこうバーっと出てくるとかじゃないんだ……残念」
▶しばらくすると、充電マークがつき、起動します。パスワードもかかってなさげですね
夕宙「お、点いた」
花園「液晶が割れてちゃあ操作もできねえな」
元木「割れてても操作できるときはあるっすけどね……。マウスとか持ってれば繋いで操作もできるっすよ……」
早乙女「落し物は誰のかわかりましたかー?」
▶稲生 修理で判定
成功
▶早乙女が稲生の肩に首を置いてるのを無視して、スマホを適当にペシペシして連絡帳を見ると、持ち主が葵伊季のものなのがわかりました
稲生「あ……。画面割れてるけどなんとか動く……落とし主の名前とか……。あ、この名前……さっき言われてた亡くなった人の名前だ……」
花園「んじゃあ、後は悪鬼だかなんだかの残りか」
▶稲生 ネットサーフィンで判定
成功[人間振り直し]
▶まずsafariのブックマークを見て、グーグルの履歴を調べるとENOKI関連用語ばかり出てきますね。ニコニコの視聴履歴も切り抜きばかりで、ユーチューブにもスパチャをした形跡があります。後目立つのは小説家になろうやカクヨムなどの小説サイトですね。WordやBearも入っていますね
稲生「そういえば携帯にパスワードはかかってなかった……。もしかしたらブラウザもログインしやすいようにパスワード保存されてるかも……?思ったとおり……」
元木「――なんかわかりました……?オタクの生前の活動漁るの楽しいっすかね……?」
稲生「ひゃえっ、あ……えっと、そうですね……。ENOKI関連のものが多くて……あとこれは……小説のサイト、かな……?」
▶スマホを調べていると、金色の光が更にスマホに蝿のように集っていき、画面が金色に光り出します
稲生「えっ……眩し……急に画面が……!?」
早乙女「ウキャーーー目がああぁぁッ! 目がああぁぁッ!」
▶光はどんどん黄色に変色しだし、空間ごと裂けるように開きます。遠い場所からも金色の光が集まり、どんどん拡大していますね。見る間にスマホの大きさ程だったのから自動ドア程度の大きさになりました
元木「不味いな……。楔……、置いといたほうがいいっすよ……」
早乙女「あ”あ”あ”あ”……眩しかった……。――少年これヤバそうなん?」
稲生「うわわ……これってもしかして……悪鬼が……!?」
夕宙「うおお……、眩し……。これ直接目で見て大丈夫なんか?」
花園「ああ、これってそう使うのか……」
▶各自がそれぞれ物に祈りを捧げてるのを見て、花園は真似して置きます
元木「――あんた……。――えっと、ラブさんでしたっけ……?楔は……?」
早乙女「少年、ライクライク。愛じゃなくて好きの方」
夕宙「ライクだけどね。楔?みんな置いてるやつ?こうしたらいいんか?」
▶みんなの真似をして先程もらったのととがを雑に地面に置きます
元木「――あんたそれ知ってるの……?さっき明らかに知らなかった様子だったよな……。チッ」
▶元木はゴソゴソと革鞄を漁り、びっくり箱を夕宙の目の前で飛び出させますね
元木「――いいか……?これが現実だ……、今回はコレがあんたの思い出だ……。本来は思い入れのあるものを置いて現実と夢の区別をつけるんだ……今回はここに帰ってくる……、っす」
夕宙「はあ。まあ、たしかにそんな可愛いデザインの物持ってるっていうのはちょっと意外で思い出になったかもしれない。」
元木「チッ……、じゃあ街が飲み込まれる前に入るっす……」
早乙女 「えっと、裂け目だから悪鬼ってことだよね? ならボスがいるはずだし時間かけると強くなるみたいだしサクサク攻略するけぇ!」
稲生「どうかあんまり危なくありませんように……、てやーっ……!」
――某所――
▶浅倉が目を覚ますと、素寒貧な部屋でした。扉の代わりに鉄格子になっており、自分の足に再び足枷のようなものがかかっているのに気づきます。ただ、それ以外に縛られたりなどはしていません。人の気配は雑沓の音が聞こえ、話し声のようなくぐもった音もありますね。
▶浅倉 観察力で判定
成功
▶素寒貧にしてはいますがもともとは普通の部屋だったんだろうなと思いますね。壁に女の子向けの付箋が落ちているのに気づきました
浅倉「ん……ここは、牢屋?――そっか私知らないおっさんにいきなり殴られてそれで……、あれはなんだろう?」
▶付箋を見ると、葵ちゃんの電話番号 0××-××××-×××× と書かれていますね。
浅倉「――私のじゃないね。じゃあストーカーだったってわけでもないか……。どうにかして逃げないとなぁ。この間みたいに奴隷扱いされるのはもう懲り懲りだって……」
▶浅倉 聞き耳で判定
クリティカル
▶外でおばちゃんと思われし声で、何か煙くさいと言った話をしているのが聞こえますね。そうこうしているうちに、部屋の中も煙くなってきます
浅倉「けほっけほっ……煙?――いや、こういうときの相場って何かしらのガスだよね。やばいじゃん……」
▶少しずつ、今まで聞こえていた雑踏の音が聞こえなくなっていきます。
▶ふとポトリ、と頬に何か落ちてきますね。よく見ると血です。特有の生臭い匂いが部屋中に充満していきます。浅倉が嫌な予想を浮かべ、頭上をゆっくり見上げると、女性の生首のようなものを咥えた羽根の生えた人間が天井に張り付いていますね
▶浅倉 正気度判定
成功
▶顔に生血がぼとぼとと落ちて、非常に気持ち悪い感覚に襲われます。羽根の生えた人間はこちらを見ると目を細め、生首の咀嚼音が聞こえます。骨の砕く音がしますね
浅倉「うっ……。な、なによあれ……、なんなの……。――やだ、まだ死にたくない、早く逃げなきゃ」
▶もがもが藻掻いていると、襲ってきたおじさんが入ってきます
おじさん「入れ」
▶お姉さんが蹴り入れられてきます。そのまま出ていきますね
おじさん「これで……」
???「いたた……。何処、ここ……?」
浅倉「多分餌場、なんじゃないかなぁ……。グロ耐性ないなら上は見ないほうがいいよ」
???「餌場……?あぁ……、吸血鬼ですか」
浅倉「吸血鬼?というか正体がわかるってことはお姉さん……、あれをなんとかできたりするんですか?」
▶上を見て溜息をつき、白いブラウスに着替え、何かを投げたと思うと吸血鬼が苦しそうに動かなくなりました
真帆「清浦真帆、って言います。今は……Vtuberをやってるんですかね?」
浅倉「Vtuber?柏木ヒナとかそういうのの中の人……。――って、中の人っていい方はあんまり良くないのかな」
真帆「あはは……。そうですね。ああいうのは慣れてまして」
浅倉「そうなんですね。いきなり殴られてここに連れ込まれて、なんとか脱出したいんですけど助けてくれませんか?」
真帆「ごめん、無理。だって私が……、ここの主だから」
▶杖をくるくると構え、真帆は結界を張りますね。足を引きずるように浅倉は距離を取ろうとします
浅倉「えっ?それってどういう……?じゃあなんで今あれを、どういうことなのよ!」
――
▶一行が入ると、ほとんど何もない部屋でした。ただ、違うのは至る処に血が落ちていること。見覚えのある少女が一番奥で足枷をはめられていること。その手前で女性が杖を向けていることですね
花園「これはまた……。ここが死んだ奴の感情でできた悪鬼ってことなのか?」
真帆「あら、お仲間の到着ですか。命拾いしましたね……」
▶白いブラウスに杖を持った女性が、念入りに結界をかけているのが見えますね。ブラウスの裾がかなり短いですね
花園「ははーん、これはまた……悪くないな」
稲生「わわっ……早速敵……!?変身しなきゃ……!」
早乙女「紬ちゃんやん!! 集まってないと思ったらなんでこんなとこに!?」
浅倉「あっ、たすけ……助けてー!」
元木「――フンッ……。いい恰好だな。新しい遊びか?」
花園「コイツが今回の敵ってことか?さっさと助けてさっさと倒すぞ!」
早乙女「紬ちゃんもうちょっと待っててね、今着替えて……すぐ助けるけぇ!」
ソラ「よーし、ソラちゃん大変身ー!おねーさん待っててね、今助けるよー!」
花園「あー、変身の度に身体が崩れ落ちるのは何とかならねえのかな……」
浅倉「みんな変身してるってことは悪鬼の中?けど、足枷が……あぁもう!」
▶変身しようとしますが、何故か出来ません。足枷が原因なんじゃないか?と思いました
元木「文字通り”足枷”になってるようだな。解いてやらんとどうにもできんようだ。世話の焼ける……」
夕宙「猛くんだっけ?これが現実だっていうなら……、今見ている光景だって実際に起きてるってことだよね。」
元木「ライクといったか?夢と現実の区別はつけれるようになっていないと、将来苦労するぞ?」
夕宙「えぇ……。まあもうどっちでもいいや……。周りができてて僕がだめってのもかっこ悪いしね。変身、変身ねえ……。」
元木 「夢であって、夢でない。それが悪鬼だ。現実とは違う。現実なんぞにしてはならんものだ。」
▶夕宙は学生鞄を床に置くとそのままホログラムのように投影が始まり、データを書き換えるようにポンチョとベルボトム。自分の身体と変わらないほどの大きさの革鞄と首下げ式ポシェット。ウエストポーチを巻いていますね。大きすぎる革鞄と多すぎる収納がまるで盾のように身体を守っています
夕宙「おお、人間やればできるもんなんだなあ。――いかにも戦いますって場所で武器もないけど」
元木「叩くだけが戦いというわけではない……。お前にしかできないことがあるはずだ。」
早乙女「コウくんなんかやたら荷物多いなぁ。なんか入ってるん?」
夕宙「さあ……。――とはいえこれで何もなしだと、見てくれだけ良くってもなあ」
花園「楽しむのは結構だが、さっさと助けてやらないとマズそうだぞ」
ソラ「やっぱりあんまりロボ感は無いんだねぇ……。おっと、ぼやいてないで戦わなきゃ」
▶戦闘前行動 元木 橙
▶戦闘前行動 清浦 首を絞める(浅倉の足枷がついている間、行動開始時、行動終了時に1d3の軽減不可固定ダメージ)
元木「駆ける役は任せたぞ、ヤイハ!」
真帆「私は非力で何も出来ないので……。この杖も飾りですし」
▶細く白い手で喉元を思いっきり絞めます
真帆「ごめんね……」
浅倉「うっ、あ……。やめ……て」
早乙女「紬ちゃん!!」
夕宙「おお、おお……。――いや流石にそれはいかんでしょ。杖使わないのは、まあ本当に飾りなのかもしれないけど」
ソラ「えっ、ちょっとちょっと、ソラたちじゃなくて真っ先におねーさんに……!?早く助けないと……!」
浅倉「たす……けて……」
▶夕宙が浅倉に近づいて行くと、肩にポトンと水滴が落ちます。独特の鉄のような匂いから血とわかりますね。上を見ると天井に翼の生えた人間が何か肉片を咀嚼しながらこちらを見ていますね
夕宙「水……?――――うっっっわ!?」
▶夕宙 正気度判定
成功
▶驚くより先に後ろに避けた為、急に捕食するように降りてきたのを間一髪で躱すことが出来ました
夕宙 「こっわ……。都合の悪いこと全部夢であってくれ……。」
▶夕宙 願望の御札 警醒の御札
29ダメージ 32ダメージ[真帆:結界(足枷がある間ダメージを完全無効にする)][浅倉:3ダメージ]
▶浅倉 脱出で判定
失敗[シナリオアクションバフ:啓示][浅倉:4ダメージ]
夕宙 「こんだけでかいかばんになんにも入ってないなんて、そんなことないよな。……御札?――ええい、どうにでもなれ、淡黄!藍白!」
▶浅倉は青白い顔で必死に息をすおうとしているが、ヒュウ、ヒュウと空気が漏れるような音が出るだけで、どんどんと体力が蝕まれていきます
▶元木 セージ アングラで判定 エレメントトラップ[キスメ]
[浅倉:3ダメージ]
▶翼の生えた人間 すり抜け 捕食(自然反応攻撃。5d5。回避可)
▶花園 戦闘回避
成功
▶天井を這うように滑空し、花園の頭上から首を伸ばし、噛みつきながら回り込んで目の前に落ちてきますね。間一髪でバックステップし、躱すことが出来ました
元木「備えあればだ。来い!ルヒ!――動くなよ!!トラップ!」
浅倉「あがっ、げほっ……」
花園「危ねえ!なんだコイツ!?」
▶タイムカード 元木 ヒール 浅倉
12回復
▶花園 通常攻撃
成功 2ダメージ [浅倉:2ダメージ]
▶鉄の塊のような剣を叩いてみますが、そもそも動かすのがやっとですね
元木 「慈悲だ。もう少し耐えろ。やれ!ルヒ!」
花園「くっそおおおお殴り辛いにも程があるぞこの剣んんんんん!」
浅倉「……ぁ……あぁ……」
ソラ「おねーさん、待ってて……!はぁ……はぁ……おおおーっ……!」
▶タックルをして真帆の体制を崩し、足枷を外したよ。真帆はふらふらとしていますね
真帆「あぅ……」
ソラ「はぁ……けほっ……大丈夫……!?今すぐ外すから……!――外れたッ!」
浅倉「うあああああああ」
▶腕の力でスライディングタックルをして、そのままバネのように立ち上がって後ろに下がるよ。そのまま恥ずかしい格好に変身しますね
真帆「はぅ……」
浅倉「はぁ、はぁ……。よくも今まで……」
ソラ「やった、救出成功!よーし、反撃だー!」
▶ソラ サモン鳥
ソラ 「神聖なる炎で煌々と輝け!現れいでよ不死鳥さーん!よろしくねー!」
▶不死鳥 ファイア
14ダメージ
▶真帆は、炎をバリアのように弾き飛ばしはしますがそのまま自分の負荷に耐えきれず血を吐きます。そのままつらそうに膝を付き、黒い血を吐いて前に倒れます
稲生「お返しだー!燃やしちゃえ、不死鳥さん!」
真帆「うぅ……か、は……」
▶金色の光が出て、空間が壊れ始めますね
花園「終わったか……」
元木「――骨のない奴だ。長居は無用だ。帰還するぞ。」
浅倉「はぁ、はぁ……。――あーしんど!なによ、あんだけ好き勝手したんなら一発ぐらい殴らせろっての」
ソラ「あれ、一撃で終わっちゃった……。そうか、だからあんな卑怯な手を使ってたんだね。ありがとう不死鳥さん、またよろしくねー」
早乙女 「紬ちゃん遅くてごめんなぁ。とにかくこれで回復してな」
▶早乙女 ヒール 浅倉
14回復
▶栄養ドリンクを渡します。ピンクと紫の間の色で不気味です
浅倉「ありがとうございます……」
花園「あー、なんだ。帰還の手段が無い以上、頑張って逃げ帰って貰うことになるが……いけそうか?」
浅倉「あーそういう……。――それを言うってことは他に手段がないってことなんですよね。死にたくないんでなんとかして帰りますよ……」
早乙女「私らあっちの方から来たけぇ。走れば間に合うけぇ頑張って!」
花園「また、生きて会おうな」
稲生「不死鳥さんの加護がありますように……」
元木「――フンッ……。ゴケルゥ!」
▶元木 スターサファイア 浅倉
元木「――手間を掛けさせた礼はしてもらうからな。」
夕宙 「はー、こわ。ああいうのは夢の中でも会いたくないね……」
浅倉「なにあいつ、感じ悪……。――よし、それじゃあなんとか脱出してみせますか」
▶浅倉 脱出判定
成功 成功 成功
――光綿市:某所――
▶浅倉が紅葉に向かう通路に出てきました。襲われる直前までいた場所ですね。帯刀が心配そうにこちらを見ています
元木「――え?ここは……?」
花園「うん?入った場所とは違う場所に出たな……」
稲生「あれ……、戻って来れたんだよね……?ここどこだろ……」
帯刀「大丈夫……?入ろうと思ったらわらわら出てきたけど」
早乙女「わっ!お姉さん?――どこにいたの!」
帯刀「いや……、ちょっと色んなところ潰しながら回ってたらみっけちゃってさぁ」
元木「――こんなこともあるのか……。いやでも……、そうか……。まだまだわかんねぇな……」
花園「ま、今回も生きて帰って来れたんだ……。後はあの嬢ちゃんだけか……」
早乙女「紬ちゃん無事帰ってきてなぁ……」
▶消えかけの悪鬼の裂け目から浅倉がダッシュで飛び込んできます
浅倉「なんとおー!ひゃー空間が壊れる中突っ走るのってすっごいスリリング!もう二度と経験したくない……」
稲生「おお……。無事だった……よかったぁ……」
花園「おっ、戻ってこれたか!これで全員無事帰還だな!」
早乙女「紬ちゃん!よかったけぇ!」
夕宙「はーしかし……、なかなか珍しい体験をしてしまったのではなかろうか」
帯刀「取敢えず終わったっぽいふいんき出してるし、報酬もらいにいこっか」
元木「帯刀さん空気読みの達人でもあるんすね……」
帯刀「そうだよー?先輩だからね!」
――光綿市 光綿支部紅葉――
四季「それでー、その足?いつやったの?朱鷺森の頃は普通だったじゃん」
瀬川「ああ……香川に派遣された時に前線でちょっとやられちゃいまして……」
四季「あー……。結構招集かかってたもんね。しょうねんも頑張ったんだ?」
瀬川「はい……」
帯刀「たっだいまー!ついでに拾ってきたー!」
瀬川「助かった……。おかえり、全員揃っているのかい?」
花園「死人は出したくないからな……」
元木「終わった……、っす」
浅倉「わたしはまきこまれてましたー。――あぁ、まだ喉が痛いというか変な感じだ……」
稲生 「えっと……ただいま、でいいのかな……?」
夕宙「拾われてきました。――すごいっすね。」
四季「でしょー?何事も経験だよ?息子もこうやって強くなってったんだから」
元木「――息子?冗談だろ……?どう見ても…………」
帯刀「萩野さんの息子さん、今年で成人らしいですよ?」
元木「……???」
瀬川「戦力低下は極力避けたいからね。報酬はちゃんと振り込んでおく。夕宙くんも銀行口座教えてくれるかな?」
夕宙「はあ、まあ、いいですけど。」
早乙女「そういやコウくんどこ住んでるん?――というかどこ住むん?」
夕宙「こっからそんな遠くないとこにアパート借りて住んでますよ。学校も通いやすいし」
四季「提供したのは私だから、息かかりまくってるけどね」
稲生「あ……、そうだ。――おね……浅倉、さん。さっきは焦ってて荒っぽく体当たりとか枷を外しちゃったりしたけど……。傷跡とか、残ってませんか……?」
浅倉「えっ?あぁ、多分大丈夫だと思いますよ」
稲生「良かった……。せっかく助けられたのに、自分のせいで怪我とかしちゃったなら、すごく申し訳なくて……」
元木「――大事の前の小事だろうが……。んなこと気にする奴は助ける価値もねぇやつだっての…………」
瀬川「最近風邪が流行ってますから。気をつけてくださいね。招集には最優先で集まってください。宇都宮が地獄になっていますので、こちらにも余波があるかもしれません」
四季「私は夜叉引退して役に立たないからって疎開してきたわけ。これからよろしくね」
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