第17話

初めは何するんだろうな........体力作りとかそんなんか?いや、俺には意味ねぇか。


「先程言った通り、私は体術系を教えるよ。まずは、体力作りだね。基礎の基礎って所かな。」


いや、俺骨だから、そんなん意味あんのか?


「もちろん、骨の奏に普通のトレーニングしても意味ないよ。奏は魔力で動いてるから、魔力の量を増やすんだ。」


なるほどな。でも、どうやるんだ?


「奏はせっかちだなあ。前に、魔力を広げたことがあったでしょ?そんな感じでまず、全て魔力を使い果たしてくれるかな。」


おう。でも、そんなことしたら動けなくなるじゃねぇかよ........


「動けなくなってからが本番だよ。さあ、魔力をすっからかんにしてごらん。」


分かったぜ。身体の中心を意識して、一気に放つ!


「そうそう、放出する時に、ちゃんと最後まで出し切ってね。」


おう。........フラフラしてきたな。あと少し、おら!思いっきり力いれたぜ。これでいいか?もう動けねぇ........


「動けなくなってからが本番だよ。つぎは、私の魔力を奏に注ぎ込むよ。」


そんなことして大丈夫なのか?他人の魔力なんて入ってきたら、拒絶反応起こしそうなんだが........


「多少身体に負荷がかかるけど、近道に代償は付き物だからね。もう無理ってなったら教えて。いくよっ。」


おおっ、身体に何かが入り込んでくる気分だ。力がみなぎってくる気がするぜ........


「まだまだいくよ。」


........全身に痛みが........いや、そんなのは思い込みだ。痛みなんか感じてねぇよ。........たぶん。


「思ったより器は大きいみたいだね........でも、そろそろかな?」


やべぇ。身体中がガンガン痛む。そろそろヤバいな........


「よし、初めはこんなもんかな。動けるようにはなったと思うから、ちょっと動いてみて。」


注がれなくなったら大分痛みが引いてきたな。ちょっと走ってみるか........


「どう?さっきより疲れないし、身体が軽い気がすると思うんだ。」


そうだな。身体はまだ少し痛てぇが、初めよりかは動けるようになってんな。


「そうでしょ?魔力量を増やすには、使い切って、器以上の量を入れて、また使い切る。あとは繰り返すだけだよ。でも、身体に負荷がかかるから、魔物系以外には出来ないことなんだけどね。」


なるほどな。人間には出来ないことなのか........転生できてよかったな........もし、人間がやったらどうなんだ?


「身体中の筋肉が膨張して、死ぬ。よくて一生動けなくなるくらいかな。」


怖っ........じゃ、人間とかはどうやってやんだ?魔力トレーニング。


「使い切って、自然回復の繰り返しだよ。」


そっか。時間かかんだな........めんどくせぇ。


「そんなこと言ってないで、ほら、放出して。」


まぁ、やるしかねぇか。

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